『クイズマジックアカデミー ロストファンタリウム』面白いのににじみ出る「これじゃない感」



まだゲームセンターに通っていたとき、とにかくセガ『三国志大戦』が大人気で順番待ちなので仕方なくやっていたはずなのに、だんだん面白くなっていってハマっていったのが『クイズマジックアカデミー』(以下、QMA)シリーズでありました。「ハリーポッターを参考にしました」とインスパイア丸出しの世界観ながら、16人同時プレイのグループトーナメント方式が新鮮で、配信されるクイズも多種多様、実に楽しいゲーセンライフを彩ってくれたのが『QMA』でありました。いまでも独身最後ののびのびライフを思い出すと脳裏に浮かぶほど、印象深いゲームでありました。

で、結婚して子供もできて、深夜にゲーセンに入り浸りなんてとんでもないという枯れたゲーマー人生を送っている私にとって、スマホであの『QMA』が帰ってくる! となれば、これはやるよね。ゆっくりと楽しんでいきたい。クイズも世界観もキャラクターも、楽しかったあのころに愛用していたラスク君もいるとなればダウンロードするのは当然ぐらいに思っておったわけです。

あぁ、確かにこれは『QMA』だ。ファンタリウムって何? よくわからないけど、私は『QMA』の世界に帰ってきたんだ。そう思ったんですけれども、さすがに牧歌的なゲーマー人生だけ送っていた若いころに比べて、ジジイになった分だけ物足りないものを感じるのは老害の始まりなんでしょうか。

あの……、「断章」って何? どうも、各キャラクターのレベルとは別に、そのキャラクターにいろんなキャラクターの「断章」という、ソシャゲにおけるレアリティーのついたカードを装着し、その合計点でキャラクターの攻撃力が決まって、シナリオをクリアし、先に進んでいくという、テンプレソシャゲでも非常に古い方に位置するゲームシステムが搭載されているじゃないですか。

レアリティーが高い方が強いのであって、同じキャラの断章をつければ有利というわけでも別にない。私の好きなラスク君は、だいたい「器用」という常に発動するかどうかもわからんようなだめスキルしかついていない。

5月5日はラスク君の誕生日だというので無償ガチャをとりあえずたくさん回してみたけど、そもそもラスク君のカードについてる「器用」はゴミなのでラスク君のカードを集めること、それを強めること、キャラに装着させること自体にこれといった意味はない。何このシステム、わかりにくくない?

クイズゲームを楽しみたいんですよね。別に着せ替えをしたり、キャラクターの物語を読んだりするのは楽しいけれども……。パーティー組んで、ステージクリアして、ドロップアイテム集めて、合成・強化して、よりレア度の高い「断章」集めて……ってのは違くない?

1人用メインのゲームシステムなのかな? いや、でも『QMA』なんだからマルチプレイの対戦がメインのはずだ。あの16人の頂点に立つ輝かしい発表の瞬間が面白いのだ。

しかし、実際には標準搭載のマルチプレイは「賢者の試練」という協力戦で、それもプレイヤーそれぞれが持つ強化したい「断章」を持ち寄って、これを倒していく方式。え……、これは。何かが違う。

まぁ、なんというかわかりにくいんですよね。単純に、キャラクターの強化と着せ替えでいいじゃないですか。何でレア度のついた「断章を装備する」ことで強くなる方法にしたのでしょう。ラスク君なら「ラスクの断章」で固めたいじゃないですか。私は着せ替えしない派という少数民族なので何ですけど、見せつける何かもないし、どうなんでしょう。

つい最近まで、キャラクターによって「器用」「回復」などと5種類の機能別のクラスに分かれ、変更することができませんでした。「器用」のラスク君なら、たまーに先制攻撃ができる技能と、魔法は敵の攻撃を1カウントだけ先延ばしにできるストップの呪文だけが取り柄で、どちらも使い勝手の悪い役立たずでイライラするわけですよ。

最近になってクラスチェンジができるようになり、他のスタイルも選べるようになったんですけど、途中で変更するとそれまでためたクラス別経験値がむだになってしまうことになります。そりゃ不便でも最大レベルに育つまでそのままにしておかざるを得ませんよねぇ。

そういう理由もあってか、低いレアリティの「断章」を鍛えたいと思っても、マルチプレイの「賢者の試練」でプレイヤーが4人集まることはほとんどなくなりました。過疎状態なのかはわかりませんが、プレイヤーがいそうな時間帯なのに2人か3人、下手すると1人で賢者の試練に挑む状況になるのは物悲しい気分になります。

いつゲーセンいっても16人対戦満員御礼だったあのころの『QMA』を思うと、もう10年以上前の青春には帰れないのだなという切ない感情マックスになるのです。

それでも、『QMA』の運営はけっこうがんばっていて、なんだかんだイベントはあるし、盛り上げていこうという気持ちはあるんでしょう。いや、がんばってほしいのは事実なんです。『QMA』愛してるし。

これ、仕様に入っているアーケードと連動すればすごい面白かったりするんです? ゲーセンに、こんなおっさんを呼び戻そうという魂胆なんでしょうか。凄い悩ましいんですよ、マジで。

やっぱり本来のスマホサイズの『QMA』ってのを、ソシャゲの文脈とは違う形で実現してほしかったなあと。ほんと。

(c)Konami Digital Entertainment
(c)Konami Amusement




最初にコメントにしてください

コメントを残す

Your email address will not be published.