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ロシアの「ウクライナ侵攻」がiPhoneや自動車産業へ及ぼす深刻な影響。半導体不足の長期化も懸念される



» 「第3次世界大戦」後の世界はどうなるのか?


ロシアによる「ウクライナ侵攻」によって起こりうる、iPhoneなどのサプライチェーンや電子産業全体への影響を、テック系メディア「Appleinsiders」が解説しています。

*Category:テクノロジー Technology|*Source:Appleinsider ,CNBC ,Reuters ,BBC

ロシアやウクライナが供給する、iPhoneなどの電子機器の重要部品


ロシアによるウクライナ侵攻を受け、欧米諸国はロシアに対し、さまざまな制裁措置を講じています。「Appleinsiders」は、この制裁とウクライナの情勢は、「今後サプライチェーンの問題を悪化させる可能性がある」と示唆しています。

ロシアは、メモリやセンサーなどに使用されるレアメタル「パラジウム」の世界的な輸出国です。例えば、iPhoneには約0.015gのパラジウムが含まれていると言われています。米メディア「CNBC」によると、米国のパラジウムの約35%はロシアから供給されているとのこと。

また、米国での半導体チップ製造に使われるレーザー機器に必要な「ネオンガス」の90%以上はロシアから供給されています。このネオンガスはウクライナで精製されており、ロシアの鉄鋼生産の副産物です。

他にも、ロシアは多くの「チタン」を輸出していることでも知られています。このチタンは一部のApple製品のシャーシや、航空機のフレームなどあらゆるものに使用されている重要な金属です。ただし、中国と米国はチタンの主要輸出国であり、世界中の産業がロシアに全面的に依存しているわけではない、と「Appleinsiders」は指摘しています。

Appleは2020年12月時点で、ロシアを拠点とするサプライチェーンを10個リストアップしています。これらのサプライチェーンは、iPhoneやMacなどのApple製品に使用されるタンタル、タングステン、金などを生産しています。


また軍事侵攻の影響は、主にウクライナやロシアから調達していない素材の価格をも押し上げる可能性があるそうです。例えば、ロシアが生産するアルミニウムは世界の6%にすぎませんが、経済制裁によって価格が上昇しているとのこと。アルミニウムはほぼすべてのApple製品の筐体に使用されている重要な金属です。

もちろん、エネルギーの問題もあります。ロシアとウクライナは、ヨーロッパ向けの石油と天然ガスの主要な生産国です。これらのエネルギーはただでさえ供給が逼迫しており、軍事侵攻によって一部地域のエネルギーコストが高騰しているとのこと。

では、AppleやAMDのチップセットを製造する台湾TSMCや米インテルなどへの、現時点での影響はどのようになっているのでしょうか?

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