
音楽などの配信サービスを展開・運営している「スポティファイジャパン株式会社」は5月20日、2024年のアーティストへの支払いやロイヤリティに関する新たなレポートを発表しました。同レポートによると、国内アーティストがSpotifyで生み出したロイヤリティは250億円以上に達し、前年比25%増加したことが明らかになりました。
Spotifyは2021年より毎年、アーティストや作詞・作曲家の権利を代行するレーベルやディストリビューター、音楽出版社などへの支払いや還元についてまとめた年次レポートを専用サイト「Loud & Clear」で公開しています。日本のデータは2023年から公開され、今回が2回目となります。
国内アーティストの成長が顕著に
レポートによると、2024年にSpotifyで500万円以上を生み出した国内アーティストは前年から18%増加し、2019年と比較すると5倍以上に成長したとのこと。また、1,000万円以上を生み出した国内アーティストは前年比23%増となり、2021年と比較すると約2倍に拡大しています。
とくに注目すべき点として、2024年に国内アーティストが生み出したロイヤリティの約50%が海外のリスナーによるものだったことが挙げられます。また、生み出されたロイヤリティの50%以上がインディーズのアーティストやレーベルによるものであり、約75%が日本語の楽曲によるものであったことも明らかになりました。
同社によると、Spotifyの公式プレイリストに追加された国内アーティストは1万1,000組を超え、新たにリスナーに発見された回数は26億回以上に達したとのことです。また、日本語でパフォーマンスする国内アーティストが生み出したロイヤリティは前年から18%増加し、2020年と比較すると2倍以上に成長しました。
グローバルでは史上最高の支払い額を記録
グローバルにおいては、Spotifyは2024年に音楽業界に対して年間100億ドル以上という記録的な金額を支払ったと報告されています。これは単一の音楽小売業者として史上最高額で、CDが最も売れていた時代のレコード販売会社が支払っていた年間金額の10倍以上に相当するとされています。
同社によれば、Spotifyを通じて年間1,000ドルから1,000万ドルのロイヤリティを得たアーティストの数は、2017年から現在までに3倍以上に増えたとのこと。また、2024年にSpotify単体で100万ドル以上のロイヤリティを生み出したアーティストは約1,500組に上ったと報告されています。
海外市場の重要性も増しており、2024年に1,000ドル以上のロイヤリティを獲得したアーティストの半数以上が収益の大半を海外から得ており、そのうち約3分の1のアーティストは収益の75%以上を海外で得ているとのことです。
- Original:https://www.appbank.net/2025/05/21/iphone-application/2772994.php
- Source:AppBank
- Author:はねせがわ