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村上春樹最新長編『街とその不確かな壁』井浦新朗読でAudible独占配信　10月21日より

Appbank編集部
Audibleで配信される村上春樹『街とその不確かな壁』と朗読者・井浦新

　Audible, Inc.は10月21日、村上春樹さん著『街とその不確かな壁 上』を俳優の井浦新さんの朗読で独占配信開始したと発表しました。

40年の歳月を経て描かれた最新長編

　『街とその不確かな壁』は、2023年に刊行された村上春樹さんの最新長編小説です。40年の歳月を経て、村上さんがその”街”に立ち戻り、新たに三部構成で描いた作品として大きな話題を呼び、2025年4月23日に文庫化されました。

　物語は、17歳の少年と16歳の少女の別れを起点に、「高い壁と望楼」に囲まれた街と現実世界を行き来する三部構成となっています。影を持たない住人や「古い夢」を蔵する図書館などの象徴的モチーフを通じて、喪失と記憶、自己の居場所をめぐる問いを静かに深めていく物語です。

井浦新さんの繊細な朗読が物語に温度と奥行きを与える

　朗読を担当するのは、映画やドラマなど数々の話題作に出演し、繊細な存在感と深みのある声で支持される俳優の井浦新さんです。

　落ち着いた語り口の奥に情感を宿す井浦さんの声は、物語の余白や登場人物の心の揺らぎを丁寧にすくい上げ、聴く人の想像力を大きく広げるようです。人物ごとの息づかいや間合い、視点の移ろいに合わせてニュアンスを緻密に切り替える表現も聴きどころで、耳に届く一言一言が物語に温度と奥行きを与え、作品世界への没入感をいっそう高めるということです。

井浦新さんインタビュー

　井浦新さんは「声でひとつの作品を作るというのは近年なかったので、とても新鮮な気持ちで、今だからできる新しいことに挑戦できるんじゃないのかというワクワク感がありました」とコメントしています。

　また、「本作の中で、僕は『子易さん』が大好きになりました。彼の存在感からはものすごく温度を感じて、とても魅力的なキャラクターだと感じました」と作品への思いを語りました。

　朗読の醍醐味については、「想像力を使って自分で景色を作っていくことだと思います。是非皆さんもAudibleで音の世界に浸ってみてください」と呼びかけています。

作品詳細

　配信日は10月21日で、著者は村上春樹さん、ナレーターは井浦新さんです。

　物語は、十七歳と十六歳の夏の夕暮れから始まります。川面を風が静かに吹き抜けていく中、彼女の細い指は、私の指に何かをこっそり語りかけます。何か大事な、言葉にはできないことを――高い壁と望楼、図書館の暗闇、古い夢、そしてきみの面影。自分の居場所はいったいどこにあるのだろう。村上春樹さんが長く封印してきた「物語」の扉が、いま開かれます。

　なお、『街とその不確かな壁 下』は、2026年1月30日配信予定です。

Audibleでは村上春樹作品を多数配信

　Audibleでは『街とその不確かな壁』のほかにも、『1Q84』、『ノルウェイの森』、『海辺のカフカ』など、村上春樹さんによる作品を多数配信しています。

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