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妖怪が悩みを食べてくれる! 大学生開発のAI相談アプリ「たそかれ言霊仲買所」が無料公開

スタディメーター株式会社が運営するビジネスコミュニティ「First off Projects」は6月12日、人に言えない気持ちを妖怪がリフレーミングしてくれるAI相談アプリ「たそかれ言霊仲買所」を発表しました。同日より無料で公開されています。

「たそかれ言霊仲買所」とは

「たそかれ言霊仲買所」は、不安や愚痴など人には言いづらい気持ちを妖怪に打ち明けられるAI相談アプリです。打ち明けた言葉は、人間社会とはまったく異なる妖怪の価値観で受け止められ、思いもよらない見え方となって返ってくるとのことです。

「ちゃんとしなきゃいけないのに、できない」「こんなこと、誰にも言えない」「がんばれない自分が嫌になる」——人間の世界では口にしづらいこうした気持ちも、妖怪たちは全部面白がって聞いてくれるということです。

「ちゃんとする」という概念が存在しない世界の住人だからこそ、できない自分もだめな自分もそのまま受け止めてもらえる設計となっています。「自分のままでいていいんだ」と思える場所を目指しているとのことです。

アプリ名の「たそかれ」は、人の顔が見分けられなくなる黄昏どき「誰そ彼(たそかれ)」に由来しています。社会が求める自分を演じるうちに本当の自分を見失ってしまったとき、自分の感情を吐き出してまた人間の世界に戻っていけるように、という想いが込められているそうです。

妖怪によるリフレーミングの仕組み

利用者が不安やネガティブな気持ちを言葉にすると、AIの妖怪が応答します。妖怪は人間社会の「こうあるべき」の外側にある独自の価値観を持っており、相談者の悩みを否定も説教もせず、妖怪ならではの視点で捉え直して返すとのことです。

このリフレーミングを支えているのが、開発者が日本各地に伝わる妖怪の伝承をもとに構築した独自のデータベースです。それぞれの妖怪について「人間の世界におけるイメージ」と「妖怪の世界におけるイメージ」を整理してデータベース化し、その2つの世界の捉え方の違いをもとに悩みの捉え直しを行っています。今回のリリースでは100体の妖怪がラインナップされています。

解決策やアドバイスを提示することが目的ではなく、自分を責める言葉として抱えていた気持ちが妖怪の世界ではまったく別の意味を持つ——その視点の転換そのものが、本アプリの提供する体験だということです。

なお、会話のログはPCやスマートフォンなどの利用者の端末にのみ保存され、サーバー側には一切保存されない仕組みになっています。誰にも見られない場所だからこそ、人に言えない気持ちも安心して書き込めるとのことです。

大学1年生が開発——「正しさ」から降りられる設計思想

「たそかれ言霊仲買所」は、First off Projectsに参加する大学1年生が開発しました。開発者は中学生の頃、受験勉強が順調に進まず「自分はちゃんとした人間じゃない」と感じ、何もできない自分を責め続ける日々を経験したそうです。

そんな中、墓地に近く草木が生い茂る夜の森を散歩したとき、妖怪が現れそうな空気の中で「いっそ自分が、そういう存在になってしまえばいい」と感じたといいます。その日から自分を「人間社会に紛れ込んだ妖怪」だと捉え直したことで、ミスをしても周囲に馴染めなくても「人間界のシステムに馴染めないのは、種族の特性上、当然のこと」と受け止められるようになり、学校にも通えるようになったとのことです。

この経験をもとに「だめな自分でも、自分でいい」と思える感覚を広げたいと考え、人間の価値観の外側にいる妖怪に話を聞いてもらえる本アプリを考案したということです。

人間世界の「ちゃんとしなきゃ」から一度離れて安心して弱音を吐くことで「ここにいていい」と思えること——黄昏どきの避難所のような場所を目指しているとのことです。

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