
株式会社piuは6月22日、1回のメッセージが7文字までに制限されたメッセージアプリ『tsuu(ツウ)』を発表しました。6月12日よりiOS向けに提供が開始されており、Android版は2026年7月のリリースを準備中とのことです。
『tsuu』とはどんなアプリ?
『tsuu』は、大切なひとりとの1対1のやり取りに特化したメッセージアプリです。グループチャットや不特定多数への投稿ではなく、特定の1人との短いやり取りを積み重ねることで、ふたりだけの空間をつくることを目指しています。
利用料金は無料で、現在はiOSのみ対応しています。
7つの特徴
『tsuu』には、既存のメッセージアプリとは一線を画す特徴があります。
すべてのメッセージは7文字まで、という制限が最大の特徴です。長文の説明も、写真やURLの送信もできません。送れるのは、その瞬間に浮かんだ短い言葉だけです。
メッセージは縦書きで表示されます。横書きのチャットとは異なり、短い言葉を流れていく情報としてではなく、立ち止まって読む言葉として届ける設計になっているとのことです。
また、トークルームはふたりだけの空間となっており、7回のやり取りでトークルーム名が決まる仕組みも搭載されています。縦書きのメモ機能も利用できます。
77通で生まれる、ふたりだけの俳句
『tsuu』には、ふたりで77通のメッセージを重ねるとAIがふたりだけの俳句を生成する機能があります。
「おかえり」「ねむい」「おつかれ」「また明日」といった何気ない短い言葉の積み重ねが、ふたりだけの作品として形になる。さらに777通のやり取りでも俳句が生成され、共同作業の記録として機能する。
縦書きを採用した理由
縦書きを採用した背景には、読書時の眼球運動に関する研究があります。縦書きでは横書きよりも視線移動速度が遅く、固視回数が有意に多いことが報告されており、縦書きが速く読むための形式ではなく、視線が立ち止まりながら読む形式であることを示しているとのことです。
また、大学生149名を対象にした印象評価の研究では、「美しい」という項目で縦書きが横書きよりも肯定的に評価されているという結果も得られているということです。同アプリは、情報を速く処理するためではなく、短い言葉を少しだけ立ち止まって受け取る体験を目指して縦書きを採用しています。
SNS疲れの時代に「あえて不便に」
開発の背景には、SNS疲れという社会的な課題があります。SHIBUYA109 lab.が15〜24歳の若者574名を対象に実施した調査では、62.2%が「スマホ疲れを感じている」と回答し、そのうち79.3%がSNSを最大の要因として挙げています。
NTTドコモ モバイル社会研究所の調査でも、全国15〜59歳のSNS利用者4,031名を対象にした分析で、6〜7割程度が「SNSには情報があふれていて、ついていくのに疲れる」と感じていることが示されているとのことです。
こうした状況を受け、『tsuu』は機能を増やすのではなくあえて削ることで、つながりたいけれど疲れたくないというニーズに応えるアプリとして開発されました。
代表・三森佳代子さんのコメント
株式会社piu代表取締役の三森佳代子さんは、開発の動機についてこのようにコメントしています。
「大切な人にほど、私たちは少し雑になることがあります。でも、それは愛情が薄いからではなく、気を遣いすぎなくていい関係だからこそ、言葉が短くなるのではないかと感じていました。」
「不便にしたら、2人だけの居場所になった。そんな体験を届けたいと思っています。」
- Original:https://www.appbank.net/2026/06/22/iphone-news/3036332.php
- Source:AppBank
- Author:Appbank編集部