
株式会社エムピートレーディングは9月24日、完全ワイヤレスイヤホン『QUEST(model i ANC MK2)』の専用アプリ「SOUNDMake」を、Ver.4「Slash 4.0」へ大型アップデートすると発表しました。提供開始日は9月25日で、App Store/Google Playのストアアップデートとして配信されます。
既存ユーザーは手元の『QUEST』をそのまま使い続けられ、買い替えは必要ありません。
アップデートの概要
「SOUNDMake Slash 4.0」では、画面をさわって音を組み立てる「ビジュアルなキャンバス」や、指で描いた輪郭をアプリが再現する「ドローモード」など、8つの新機能が追加されます。
従来のイコライザー調整にくわえて、描く・混ぜる・選ぶという複数の操作方法がくわわり、音楽制作ソフト(DTM)のイコライザーに近い感覚での音作りができるようになるとのことです。
8つの新機能
ビジュアルなキャンバス
周波数特性のグラフそのものが操作面になっており、バンドの点をドラッグするとその場で音が変化します。
ミキサーセクション
10バンドのGain・Freq・Qを、数値入力とドラッグ操作の両方で編集できます。
バーチャル・トラックパッド
画面下部のトラックパッド領域から操作することで、指でグラフを隠さずに変化を見ながら調整できるとのことです。
ドローモード
ほしい音の周波数特性を指で線として描き、「フィット」をタップするとアプリがその線を再現するイコライザー設定を自動で組み立てます。描き直しは何度でも可能で、生成された設定をあとから手動で微調整することもできます。
DJ-MIXモード
2つの音色設定を配分を変えながらミックスできる機能で、帯域ごとにミックス方法をMAX・MIX・MINから選択できます。
キメラモード
最大5つの音色設定を掛け合わせ、1つの音色にまとめる機能です。
A/Bスナップショット
編集途中の設定をスナップショットとして保存し、切り替えながら聴き比べつつ編集を進められます。
PRO-MIXライブラリ
8つ目の新機能として、音楽制作の現場でプロとして音をつくっているエンジニア8名が手がけたプリセット集「PRO-MIXライブラリ」が追加されます。
レコーディングスタジオやコンサート会場のPA、立体音響、音声コンテンツの整音など、それぞれの現場のエンジニアが聴いている音を『QUEST』のプリセットとして書き起こしたということです。設定値は非公開で、利用者は一覧から選んで聴くことになります。
現在のラインナップは以下の4タイトルです。
1 ライブ会場(スタジアム, Club, etc.)
日本武道館からライブハウスまで、PAの現場で活躍するエンジニアによる、コンサート会場の雰囲気を再現したモデル集ということです。
2 プロが聞いている機材のサウンド
エンジニアが現場で使う様々な機材のサウンドを再現したプリセット集とのことです。
3 アニソン・邦ロック特化
アニソン・邦ロックに特化したプリセット集です。
4 ジャンル・楽曲特化
特定のジャンルやアルバム、1つの楽曲にフォーカスしたチューニングを収録しているとのことです。
4タイトルをまとめて利用できるバンドルも用意されており、ライブラリは今後も順次追加される予定とのことです。
PRO-MIXライブラリはアルバム単位で追加できる別売コンテンツで、アプリ内課金ではなく、JPRiDEのECサイトで購入後にアプリ上でメールアドレスを認証すると利用できるようになります。販売ページはストアの一覧や検索には表示されず、アプリからのみアクセスできる仕様です。
無料プリセット集も拡充
追加費用なしで使えるプリセット集「QUEST Legacyコレクション」には、2026年8月に「QUESTvol2.」が追加されました。
歌モノからロック系まで、ボーカル曲を中心に聴く人も、楽曲をパワーコードを聴くための方便と考えるような人も楽しめる12のプリセットを収録しているとのことです。これにより、既存の「QUEST-v1デフォルト」(26プリセット)、「メイクトレーニングキット」(18プリセット)とあわせて、QUEST Legacyコレクションは3タイトル・計56プリセットになりました。
PRO-MIXライブラリとは異なり、こちらは設定値がすべて開示されているため、気に入った音色を出発点に自分で手をくわえていくことができます。
クラウド共有機能は継続
作成した設定を保存・共有・取り込みできるクラウド共有機能は、Slash 4.0でも引き続き利用できます。
開放されている音響パラメータ
『QUEST』は、10バンドのイコライザーにくわえて、各バンド20Hz~20,000Hzの範囲で中心周波数を指定できます。フィルターは3種類のタイプから選択でき、帯域幅はQ=0.25~32の範囲で指定可能です。設定データは保存・書き出し・読み込み・クラウド共有に対応しています。
開発者のコメント
株式会社エムピートレーディング代表・開発者の青山淳一さんは、次のようにコメントしています。
「誤解を恐れずに乱暴に言いますが、今どきのイヤホンはどれも音がいい。オーディオ製品が、ブラインドテストをしたら分からないような違いを、実体でなく”ロマン”という付加価値を売りはじめてから久しいと思います。同じ曲でも、耳の形も聴こえ方も、人によってまるで違います。だから『いい音』を一つに決めて出荷する、かつては必然だったこの慣習は今では不要だと考えています。私は、音楽は作品を受け取るリスナーが聞くことで完成するアートだと考えています。サウンドメイクイヤホンQUESTは、そのサウンドの決定権をリスナーに渡すために作ったイヤホンです。Slash 4.0で、その調整の手段を『描く・混ぜる・選ぶ』まで広げました。名前の由来である『冒険』のとおり、自分の音を探すクエストを遊んでいただければ嬉しいです」
製品の歩み
『QUEST』は、主要アワードを受賞した前モデル「model i ANC」を廃番とし、約2年をかけて刷新した後継機です。2025年9月には主要コンポーネントが刷新され、11mm+6mmのデュアル・ダイナミック・ドライバが搭載されるとともに、アプリに「QUESTmode」が追加されました。今回の「SOUNDMake Slash 4.0」へのアップデートは、それに続く機能拡張という位置づけです。
製品概要
製品名は『JPRiDE QUEST(model i ANC MK2)』、製品番号は222-250031です。価格はオープン価格で、対応アプリは「SOUNDMake」(iOS/Android)となっています。販売はJPRiDE公式ストア、Amazon.co.jpほかで行われています。
主な仕様
ドライバは11mmダイナミック型+6mmダイナミック型のデュアルドライバ構成で、インピーダンスは11mm側32Ω±15%、6mm側10Ω±15%です。定格入力は10mW(最大15mW)、再生周波数帯域は20Hz~20kHz、感度は114±2dBとなっています。
再生時間はイヤホン単体で約8時間、ケース併用トータルで約36時間です。対応コーデックはAAC/SBCで、LDACやaptXには対応していません。ANCはFF+FBハイブリッド方式で、ANC ON・外音取り込み・風切音抑制の3モードを備えています。
サウンドライブラリは50以上のプリセットにくわえてPRO-MIXライブラリが利用できます。EQは10バンドで20~20,000Hzの範囲で可変、フィルタータイプとBW(Q)の設定も可能です。Bluetoothはバージョン5.3で、HFP・A2DP・AVRCP・SPPのプロファイルに対応し、有効距離は10m(Class 2)となっています。
防水等級はIPX4、充電ポートはUSB Type-Cです。サイズはイヤホンが20.8×31.4×25.5mm、充電ケースが46.9×63×26mm、重量はイヤホンが約5g(片側)、充電ケースが約33.4gとなっています。充電時間はイヤホン約90分、ケース約120分で、ケースからの充電回数は約3.5回分です。
- JPRiDE QUEST(model i ANC MK2)製品ページ:https://shop.jp-ride.com/products/jpride-model-i-anc-mk2-quest
- Original:https://www.appbank.net/2026/09/25/goods-books/3114064.php
- Source:AppBank
- Author:Appbank編集部