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「ファクトチェックAI」Web版が公開! PCのブラウザで記事や資料の数字・主張を一次情報と照合

ファクトチェックAIのサービス構造を示す、入力・照合・結果表示の3段階の図

ワイズ合同会社は10月20日、文章に含まれる事実に関する主張を一次情報まで遡って照合する「ファクトチェックAI」のWeb版を公開したと発表しました。これまでのiOS・Androidアプリにくわえ、PCのブラウザからも利用できます。

同サービスは、法令や政府統計などの公開元にたどり着き、根拠となる一文を出典へのリンクとともに示します。AIで作成した資料を提出する前の確認や、受け取った資料・記事の数字の確認など、仕事や調べものでの利用が想定されています。

Web版の主な機能

Web版では、出典の根拠箇所を強調表示する機能が追加されました。確認結果の印刷・PDF保存と、SNSでの共有にも対応しています。

スマホアプリと同じアカウントを使えば、利用回数(クレジット)と確認結果をアプリとWeb版で共通して使えます。サインインはAppleまたはGoogleのアカウントで行います。

出典の強調表示はPDFやWebページの出典が対象で、対応しているブラウザに限られます。表計算形式の資料や、文字を検索できないPDFなどは対象外です。

照合対象の拡充

照合できる一次情報は、従来の法令・条例、国会会議録、質問主意書と答弁書、閣議決定、政府統計、各省の大臣記者会見録・首相談話、政党の公約、学術論文、国際機関や外国政府の公表資料などです。

今回、新たに以下がくわわりました。

対象は今後も順次拡充される予定です。

ファクト検証エンジン(FVE)の仕組み

中核となるのは「ファクト検証エンジン(Fact Verification Engine、FVE)」です。同社によると、生成AIは確率にもとづいて動くため、AIに調べさせるだけでは根拠となる一次情報に毎回確実にたどり着けるとは限らないとのことです。

そこでFVEでは、生成AIによる理解・推論と、ルールに基づくコードによる検証・制御を交互に何層も重ねる構成を採用しています。同社はこの方式を「ミルフィーユAI方式」と呼んでいます。

一次情報にたどり着けない場合や根拠が十分に確認できない場合は、無理に結論を出さず「裏付け確認できず」として、調べた範囲とともに示す仕組みです。

数字が資料に書かれているかだけでなく、「30年で70倍」のように起点の取り方で結果が変わる数字の使い方も確認の対象です。引用された論文が実在し、撤回されていないかも確かめます。

6種類の判定ラベル

結果には、「正しい/誤り」ではなく「主張と資料の関係」を示す6種類のラベルが付きます。

意見や評価の正しさは判定せず、最終的な判断は利用者に委ねられています。医療・法律・金融など専門的な判断が必要な内容では、資料に書かれた内容を示したうえで、専門家への相談を促す注記が添えられるとのことです。

対応環境と料金

対応環境はWeb(PCのブラウザ)、iOS、Androidです。初めて利用する人には3クレジットが無料で付与され、無料分に有効期限はありません。

1回に検証できる文字数は400字です。購入したクレジットの残高がある場合は600字、バリューパックの残高がある場合は800字まで確認できます。長い文章は最大4万字まで貼り付けられ、文の切れ目で区切って冒頭から順に確認されます。

通常の投稿は1回の確認で1クレジットを消費します。論点が多い文章は論点の数に応じて2〜3クレジットになることがあり、現在は論点14件ごとに1クレジットです。確認にかかる時間は、文章の長さや論点の数によって異なりますが、目安はおよそ1〜4分です。

クレジットパック

Web版の公開にあわせて価格が見直され、1クレジットあたりの価格が引き下げられました。Web版ではクレジットカードで、アプリではアプリ内課金で購入でき、価格は共通です。

購入したクレジットの有効期限は、購入日から6か月です。

プライバシーと共有

貼り付けた文章は確認処理のために送信されますが、処理の完了後に入力の全文は保存されないとのことです。貼り付けた文章そのものは、入力したブラウザや端末の中にだけ保存されます。スマホで貼り付けた文章がPCに表示されることはありません。

確認結果を共有する際は公開リンクが作成されます。リンクを知っている人は誰でも結果を見られますが、貼り付けた文章そのものは共有されません。

確認結果に載せる資料の引用は、根拠を示すのに必要な範囲にとどめられ、出典へのリンクで原典へ案内される形です。

なお、同サービスは民間のサービスであり、政府機関ではありません。Google LLC(YouTubeを含む)の提携・後援を受けたものでもないとのことです。

開発の背景と今後の展開

開発したワイズ合同会社の代表社員CEO、水野有平さんは「文章があふれるこの時代に必要なのは、そこに書かれたことが事実に基づいているのかを確かめる仕組み」とコメントしています。その考えを形にしたのが、FVEを中核とするファクトチェックAIだということです。

今後は、照合の対象となる一次情報を引き続き拡充するほか、FVEを企業のシステムに組み込めるAPIとして提供することも検討されています。

Web版、iOS版、Android版は以下から利用できます。

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