
ジャスミーラボ株式会社は11月2日、GPUコンピューティングプロジェクト「JANCTION」のAIエージェント向けクラウドGPUレンダリングサービス『JANCTION Render』の商用展開を開始したと発表しました。
ChatGPTやClaudeに「ガラスのオブジェクトが回転する動画を作って」と伝えると、AIが3Dシーンを組み立てます。JANCTIONのGPUで描画した動画を受け取れる仕組みで、新しいソフトのインストールや高性能なパソコンは不要です。
- サービスサイト:https://render.janction.jp/
月額契約不要の従量課金に月額プランも用意
料金は月額契約不要の従量課金が基本で、月額プランも提供されています。従量課金は前払い制で、利用額の上限も設定できます。
同サービスは2026年9月30日に公開され、10月8日に有料課金が開始されました。公開から約1か月後の10月30日時点で、外部利用によるレンダリング完了件数は累計1,307件に達しています。
無料クレジットは最大500円分、使いすぎを防ぐ仕組みも
最初の100円分(GPU1,000秒分、14日間有効)は、クレジットカードの登録なしで利用できます。課金されないカード登録を行うと400円分が追加され、最大500円分を無料で使えます。
従量課金は月額固定費が0円で、使わない月の支払いも0円です。有料利用はチャージした残高の範囲内に限られ、オートチャージや月額プランは任意で選べます。
また、「1回の制作で○円まで」「1日○円まで」と上限を決めておけば、上限を超える処理は始まる前に止まります。本番の描画前には、所要時間と料金の見積もりをAIが提示します。
プレビューによる仕上がり確認は、無料クレジットを使い切った後も1日2GPU分まで無料です。
同社は、SNS用の短い3D動画やロゴアニメーションを作りたい人、ネットショップの商品を360度回転で見せたい人、Blenderに興味はあるものの操作を覚える時間がない人などに向くとしています。
料金プランは従量課金、Starter、Proの3種類
料金プランは以下の3種類です。
- 従量課金:0.1円/GPU秒
- Starter:月額2,980円(3,500円分のクレジット)
- Pro:月額9,800円(12,000円分のクレジット)
GPU単価はクラウド大手の約半分と同社は説明
従量課金は、GPUが実際に描画した時間だけにかかり、1時間あたり360円です。同社は、同じNVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell GPUを搭載したクラウド大手の東京リージョンのGPUサーバーと比べ、約半分の単価だと説明しています。
同社が作成した比較では、クラウド大手のGPU1時間あたりの料金は約732円(4.878ドル)です。サーバーの起動時間に対して課金され、停止し忘れると課金が続くとされています。
動画プラットフォーム大手の中位プランは月額49ドル(約7,350円)で、5秒・1080pの動画1本が80クレジット(約590円)です。生成AIで映像を作るサービスで、3DCGを描画する『JANCTION Render』とは仕組みが異なるため、参考比較との位置づけです。
動画1本あたりの費用は、同社の実測で360度回転の商品動画が約8.5円、2秒のロゴアニメーションが約5.4円となっています。実測は2026年10月10日に同社GPUで行われ、新規登録時の無料クレジットの範囲内での計測です。
比較の為替レートは1ドル=150円で、2026年10月時点の各社公開情報をもとにしています。クラウド大手の料金はオンデマンド料金で、別途ストレージ・通信料がかかります。
カード登録なしの100円分で、360度回転動画なら10本以上作れる計算だということです。
使い方は3ステップ、最初の動画まで約5分
STEP1 いつものAIに『JANCTION Render』をつなぐ
接続は、URLを1つ登録するだけで完了します。Claudeでは、設定の「コネクタ」から「カスタムコネクタを追加」を選び、URLを貼り付けて「接続」を押します。
ChatGPTでは、プラグイン一覧を開いて右上の「追加」から「カスタム MCP サーバーを追加」を選び、URLを入力して接続します。「接続」を押すと確認画面が開き、無料クレジット付きの利用キーが自動で発行されます。
- AIとの接続先URL:https://render.janction.jp/mcp
STEP2 作りたいものを言葉で頼む
チャット欄には、「白い背景で、ガラスの球がゆっくり回転する5秒の動画を作って。まずプレビューを見せて」のように、普段の言葉で依頼します。数秒でプレビュー画像が届きます。
「暗すぎる」「被写体がフレームから外れている」といった問題は自動で検出され、AIが直してから描き直します。「もっと夕焼けっぽい光にして」のように伝えれば、仕上がりも調整できます。
STEP3 料金を確認して本番の動画を受け取る
本番の描画前に、AIが「約○分・約○円」と見積もりを示します。了承すると描画が始まり、完成したMP4動画のダウンロードリンクが届きます。
出力は、画像(PNG)やGIF、背景透過の素材にも対応しています。
手元にある3Dファイル(GLB・FBX・OBJなど)を動画にしたい場合は、アップロードページにファイルを置き、表示されたリンクをAIに渡します。アップロードしたデータと完成品は、最終利用から24時間後(チャージ済みの場合は7日後)に削除され、AIの学習には使われないとのことです。
- アップロードページ:https://render.janction.jp/upload
AIエージェントを使わない場合は、Webブラウザからも体験できます。
対応ツールや出力仕様
ChatGPT、Claudeのほか、Cursor、Codex、Gemini CLIなど、MCP(Model Context Protocol)に対応した多くのAIツールから利用できます。
プレビューごとに明るさや構図の問題を自動で判定し、修正方法をAIに返す仕組みで、専門知識がなくても失敗の少ない動画づくりができるとのことです。描画には、JANCTIONが国内で運用するNVIDIA RTX PRO 6000 Blackwellが使われます。
3Dファイルを渡すだけで、360度回転動画や白背景の商品写真を作れます。出力は最大4K(チャージ後)で、1回の依頼で最大3,000フレームまで対応します。
直近30日間のレンダリング成功率は97%で、結果受け取り時間の中央値は6秒です。
今後はGPUを自由に使えるインフラを目指す
同社は、企業やデータセンター、個人が保有しながら常時稼働していないGPUを、必要とするAIエージェントへ柔軟に提供する仕組みの構築を目指すとしています。
GPUリソースの効率的な割り当て、需要に応じた料金体系、外部GPUリソースとの連携などを段階的に検討する方針です。『JANCTION Render』は、その構想を3Dレンダリングという具体的な用途から実現する第一歩という位置づけです。将来的には、映像処理やシミュレーションなどへの展開も視野に入れているとのことです。
- Original:https://www.appbank.net/2026/11/02/iphone-news/3152515.php
- Source:AppBank
- Author:Appbank編集部