
株式会社ヤマップは11月5日、登山アプリ『YAMAP』で作成した登山計画を和歌山県警察へ提出・共有できるようにする「遭難ZERO協定」を、和歌山県警察と締結したと発表しました。山岳救助の際に有用な情報となる登山届に関する協定です。
これにより、YAMAPアプリで作成した登山計画を、手軽に和歌山県警察へも提出できるようになります。
和歌山県の山岳遭難は高止まり
警察庁の資料によると、和歌山県における令和7年(2025年)の山岳遭難は18件(前年比+6件)、28人(前年比+12人)で、高止まりとなっています。遭難者のうち登山届を提出していたのは0人でした。
同社は、登山届が提出されていないことが遭難救助の対応の遅れにもつながっているとしています。
- 令和7年における山岳遭難の概況等:https://www.npa.go.jp/publications/statistics/safetylife/r07_sangakusounan_gaikyou.pdf
登山届が出されない理由は「二度手間」
登山者は事前に登山計画を立てたうえで、登山口の登山届ポストで専用の書類に記入して提出するか、郵送などで和歌山県警察へ提出する必要があります。登山者にとっては二度手間になっていたということです。
また、人があまり行かない低山では登山届ポストが設置されていない場合があります。「低山だから大丈夫」という気の緩みも、提出率が低い理由として挙げられています。
YAMAPの登山計画をそのまま警察へ共有
YAMAPには、コースタイムを自動計算して無理のない登山計画を作成できる機能があります。「YAMAPに登山計画を提出する」を押すと、緊急連絡先に設定した家族などへ計画を共有できる提出機能も備えています。
今回の協定により、YAMAPに登山計画を提出すると、和歌山県警察へも共有されるようになります。
YAMAPは全国25,000座以上の山情報を収録しており、登山届ポストのない里山や低山にも対応しています。同社は、遭難者の迅速な救助につながるとしています。
- YAMAP登山計画書の作り方:https://help.yamap.com/hc/ja/articles/900000939366
警察側は把握できる登山届の増加を見込む
登山者は、別に登山計画書を記入・郵送・投函する手間が省けます。一方、和歌山県警察は、把握できる登山届の数が大幅に増えると見込まれています。
万が一の遭難の際には、救助に有用な登山計画情報にくわえ、遭難者の位置情報が分かる「遭難者検索システム」に24時間365日アクセスできます。救助の迅速化が期待されるとのことです。
和歌山県警察との登山届に関する協定は、36例目となります。同社は今後も、YAMAPの機能開発・拡充とともに、山や自然を安全に楽しむための”インフラサービス”を提供していくとしています。
「遭難ZEROプロジェクト」の取り組み
「遭難ZEROプロジェクト」は、山岳遭難事故による死者数ゼロを目指し、2022年3月にプロジェクト化された取り組みです。「遭難者の位置情報に関する連携」「捜索現場で役立つ機能の提供」「遭難事故防止に関する啓発活動」を軸に、消防機関と連携して進められてきました。
新たに「登山届に関する連携」もくわわり、警察機関や自治体にも連携先が広がっています。
- YAMAP:https://yamap.com/
- Original:https://www.appbank.net/2026/11/05/iphone-news/3155824.php
- Source:AppBank
- Author:Appbank編集部