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家族で引っ越し手続きを分担! アプリ『OHANA 引っ越し』iPhone版がApp Storeで公開

引っ越しアプリ「OHANA」のiPhone版公開を告げる、スマホ画面付きビジュアル

ARKUNOは11月6日、引っ越しの手続きを家族で分担して進めるアプリ『OHANA 引っ越し』のiPhone版を、10月29日にApp Storeで公開したと発表しました。価格は無料です。

3分ほどの質問に答えると、その家族に必要な手続きが期限の目安つきで並ぶ仕組みです。だれが何をどこまで進めたかを家族全員が見られるようにし、自然に手分けできることを狙っています。

アプリ名のOHANA(オハナ)は、ハワイ語で「家族」を意味する言葉です。開発は代表の杉澤穂成さんがひとりで担当し、複数のAIを「チーム」として動かして進めたとのことです。

引っ越しの「やること」を家族に見える形にする

引っ越しには、役所への届け出、電気・ガス・水道、子どもの転校や保育園など多くの手続きがあります。内容は家庭ごとに異なり、期限もばらばらです。

共働きの家庭では、平日の日中に役所へ行ける時間も限られます。進み具合が共有されないと、同じことを二度調べたり、LINEで何度も確認し合ったりすることになります。

OHANAは、こうした「やること」を家族の真ん中に置くアプリです。進み具合が見えることで、手が空いた人が自然に引き受けられるようにするとしています。

OHANAの主な機能

必要な手続きだけが期限の目安つきで並ぶ

3分ほどの質問に答えると、住まい・役所・子ども・車・保険・仕事など、その家族に関係する手続きだけが一覧になります。「転入届は14日以内」といった期限は、引っ越しの日から計算して表示されます。

担当と進み具合を家族で共有

手続きごとに、担当・状態・経過メモを家族で共有できます。相手が手続きを終えると通知が届き、「ありがとう」の言葉で気持ちを返せます。

パートナーは、招待のリンクを開くだけで参加できます。

役所を効率よく回れる順番表示

役所の手続きは、行く場所と日でまとめた「回る順番」で並びます。同じ窓口に何度も足を運ばずにすむよう配慮されており、持ち物もあわせて表示されます。

買い物や当日の段取りも分担

入居の前後に買うものは、時期とお店ごとにまとめて分担できます。10月31日のアップデートでは、「当日の動き」と「ごみの日」の機能がくわわりました。

引っ越し後のふりかえり

引っ越しが終わると、だれが何をやったかを家族でふりかえれます。引っ越しを「こなすタスク」ではなく、家族の「わくわくする行事」にしたいという考えがあるそうです。

開発の背景

杉澤さんは沖縄で2人の子どもを育てながら、システムエンジニアとして働いています。2歳の息子さんと0歳の息子さんがおり、外国籍の奥さまとの引っ越しを乗り切るために、OHANAを作ったとのことです。

準備の段階からWeb版のOHANAを使い、11月1日の引っ越し当日まで、役所の手続きや電気・ガス・水道・ネット、子どもの学校や保育園、買い物や当日の段取りを夫婦で分担して進めたそうです。話し合うこと自体は変わらずあったものの、「どこまで終わったか」を確かめ合う時間は減ったとしています。

杉澤さんは次のようにコメントしています。

「引っ越しの手続きは、家庭ごとに中身が違い、しかも家族の中で『いま何が終わっているか』が見えにくいものです。OHANAは、それを家族みんなに見えるようにして、自然に手分けできるようにしたくて作りました。自分たちの引っ越しで使ってみて、『何か忘れていないか』という不安が、だいぶ軽くなりました。これからも、引っ越す家族の声を聞きながら育てていきます。」

セキュリティとAIの扱い

パスワードを持たないパスキー認証

OHANAにはパスワードがなく、ログインはスマートフォンのロック解除と同じ顔認証または指紋認証だけで行います。この仕組みは「パスキー」と呼ばれ、顔や指紋の情報はスマホの外に出ません。

杉澤さんは「家族の住所や子どもの年齢を預かるアプリだから、ログインは最初からパスキーだけにしました」と述べています。今後ARKUNOが手がけるアプリも、原則としてIDとパスワードをなくしていく方針です。

AIは手続きの提案だけを担当

どの手続きが必要かは、人が確かめた一覧から決められます。AIが担うのは、「猫がいる」「退職した」といった選択肢にない事情を読み取り、手続きの追加を提案する部分だけです。入れるかどうかはユーザーが選べます。

AIに読ませる際は、家族の名前を「大人1」のように置きかえて送信します。書いた文章は保存されません。

AIチームで約3週間半で公開

杉澤さんは本業を持ちながら、Anthropic社のAI『Claude Code』を使って開発しました。アプリの画面、サーバー、デザイン、仕上がりの確認と、係ごとにAIを分けて「チーム」にしたそうです。

進め方は、本業の前にAIの係へ指示を出し、本業中はAIが進められるところまで進め、夜に結果を確かめて次の指示を出すというものです。デザインの選択や公開時期など人の判断が必要な事項は「判断箱」に集まる仕組みにしたため、本業中は本業に集中できたとのことです。

進行状況は、杉澤さんが自作してオープンソースで公開しているツール『claude-office』で見渡しています。全体を見回る「ボス」役のAIが次の指示を出し、人の判断が必要なことだけを杉澤さんに知らせます。

この方法で、iPhone版はApp Storeに出すと決めた10月5日から、10月14日の審査提出を経て、10月29日に公開されました。

今後の予定

今後は、引っ越しの日や荷物の量に合わせて引っ越し業者を探し、見積もりを依頼できる機能の追加が予定されています。

ほかにも、引っ越さずに手伝う親などを家族に招く機能、自治体ごとの窓口へのリンク、英語・ポルトガル語への対応が進められるとのことです。

アプリ概要

アプリ名は『OHANA 引っ越し』で、iPhone(iOS 16.4以上)とWeb版に対応しています。価格は無料でダウンロードできます。

手続きの内容と期限は目安です。OHANAは手続きを整理して家族で進めるためのアプリで、役所への申請そのものは行わないとされています。

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