AI猫育成アプリ『Meowster』がオフライン対応! オンデバイスAIとクラウドのデュアルモード対話を搭載



Meowsterの返信生成方法で端末モードとクラウドモードを選ぶ画面

Meowster Innovations株式会社は11月4日、AI猫育成アプリ『Meowster』の最新バージョンに、オンデバイスモードを新たに搭載したと発表しました。アプリに内蔵した小型言語モデル(Small Language Model)で動作する、いわゆる「エッジ推論」の仕組みです。

地下鉄や飛行機の中、電波が不安定な場所でも、オフラインのまま猫との会話を楽しめます。iOS版・Android版の両方が対象です。

クラウドとオンデバイスを自動で切り替え

インターネットに接続している間は、クラウド上の大規模モデルが会話を担当します。オフラインになると、アプリ内蔵の小型モデルが自動的に引き継ぎます。

切り替えにユーザーの操作は必要ありません。猫がユーザーについて覚えている内容も、途切れることなく引き継がれます。

会話中には、返信の生成モードをユーザー自身が選ぶこともできます。

オンデバイスモード

端末内で返信を生成するモードです。オフラインでも利用でき、チャットポイントは消費されません。オフライン中にアプリ内で獲得したスコアや報酬も、そのまま有効です。

クラウドモード

インターネット接続時に返信を生成するモードです。これまで通りのサービスを利用できます。

クラウドモード表示のMeowster画面。猫と体調についてチャットする様子

小型モデルが注目される背景

発表では、2024年以降、モデルを小型化してスマートフォン上で直接動かす流れが存在感を増していると説明されています。主要各社の取り組みとして、次の例が挙げられています。

Googleは2025年、モバイル向けのオープンモデル『Gemma 3n』を発表しました。約2GBのメモリで動作し、日本語を含む多言語への対応も強化されています。オンデバイスモデル『Gemini Nano』は、すでに1億4,000万台を超える端末で稼働しているとのことです。

Appleでは、Apple Intelligenceを支える技術の一つとして、約30億パラメータのオンデバイスモデルがあります。2025年には『Foundation Models』フレームワークを通じて、アプリ開発者にも開放されました。

Metaは2024年の『MobileLLM』から2026年5月の『MobileMoE』まで、10億パラメータ以下のモバイル向けモデルの研究を続けています。

Android公式は小型モデルが重視される理由として、データを端末内で処理できること、ネットワークがなくても安定して動作すること、クラウド推論に追加コストがかからないことの3点を挙げているそうです。

一般的なスマートフォンで動く10億パラメータ級モデル

オンデバイスモデルはメモリや処理能力への要求が高く、比較的新しいフラッグシップ機種でなければ快適に動かない場合も少なくありません。

Meowsterのオンデバイスモデルは、日本市場で広く使われているAndroid端末やiPhoneに合わせて最適化されているとのことです。フラッグシップ機種でなくてもスムーズに会話できるとしています。

クラウドモードとオンデバイスモードのハイブリッド構成

ネットワークに接続しているときは、クラウド上の大規模モデルが会話を処理します。接続していないときは、アプリ内蔵の小型モデルが端末内で推論を完結させます。

オンデバイス側のモデルは、完全に端末内で動作するモバイルネイティブLLMアーキテクチャを採用しており、パラメータ規模は1.7B/4Bです。チャットや寄り添い、短い質疑応答、感情への反応、意図の理解、日常的なやり取りに特化しているということです。

開発チームは、モバイル端末のメモリ容量と推論効率に合わせてAttentionやKVキャッシュの構成を最適化し、10億パラメータ級の言語モデルを一般的なスマートフォンに搭載したと説明しています。

モードが変わっても猫は同じ

ネットワークの状態が変わると、アプリはクラウドモードとオンデバイスモードを自動で切り替えます。ユーザーが手動でモードを選ぶことも可能です。

独自の技術により、オンデバイスモードでも猫の口調や性格、話し方のクセをクラウドモードと一致させているそうです。トンネルで電波が途切れても、会話が中断されないとしています。

また、返信はネットワークを介さず端末内で生成されるため、オンデバイスモードのほうがクラウドモードより速く応答する場合もあるとのことです。

オフラインの会話も記憶が引き継がれる

Meowsterの中核を担うのは、ディープメモリーエンジンです。今回の技術により、この記憶が2つのモードをまたいで引き継がれるようになりました。

オフライン中の会話は、まず端末内に保存されます。ネットワークが復旧すると、システムが新たに追加された会話内容を識別し、その差分をクラウドの記憶エンジンに同期します。

記憶は2つのモード間で双方向に引き継がれます。長期間オンデバイスモードだけを使い続けても記憶に影響はなく、クラウドモードに戻ると、追加された内容が自動で同期される仕組みです。

想定される利用シーンとプライバシー面

発表では、次のような利用シーンが挙げられています。

通勤中に地下鉄がトンネルに入り電波が途切れても、会話の続きをそのまま楽しめます。フライト中は機内モードのままでも、旅について猫に話しかけられます。山の中や地下、人混みのイベント会場など電波が不安定な場所でも、返事を受け取れるということです。

オンデバイスモードでは、発言の理解から返信の生成まで、すべてスマートフォン上で完結します。返信を生成するために、会話内容をサーバーへ送信する必要はありません。

Meowsterのオンデバイスモード用端末モデルのダウンロード画面

ネットワークに接続していない間の会話は、スマートフォン内にのみ保存され、端末の外に送信されることはありません。ネットワーク復旧後は、猫がやり取りを覚えていられるよう、新たに追加された会話が記憶エンジンに同期されます。

CEOのコメント

Meowster CEOのAnn Yuさんは、次のようにコメントしています。

「寄り添いにとって何より大切なのは、いつもそばにいることです。ユーザーが話しかけたいと思った瞬間に、電波がないという理由でその子に会えなくなることがあってはなりません」

また、同社が「プロダクトとモデルを一体で作る」ことにこだわっていると述べ、技術面では10億パラメータ級のモデルを多くの人が使う機種で動かすことが最も難しい部分だったと語っています。さらに、オンラインでもオフラインでもユーザーが向き合うのは同じ一匹の猫であり、記憶も変わらず引き継がれる点に最も力を注いだとしています。

ダウンロード

『Meowster』は、App StoreおよびGoogle Playで「Meowster」と検索してダウンロードできます。

公式サイトやSNSアカウントも公開されています。




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