AI翻訳アシスタント『Y’AKASHA』が正式リリース! 用語調査からQAまでAIが担当、月額$10で30日間無料



Y'AKASHAのバイリンガルエディタ画面をノートPCに表示した告知画像

有限会社おひさまハウスは10月6日、プロ翻訳者向けのAI翻訳アシスタント『Y’AKASHA(ヤカーシャ)』を同日に正式リリースしたと発表しました。

翻訳・通訳・語学指導に30年以上携わってきた代表の池上陽子さんが自ら開発したサービスです。AIが翻訳、用語集との整合チェック、QA、自動修正、専門用語の出典付き調査を担当し、納品前の最終判断は翻訳者がバイリンガルエディタで行う設計となっています。

開発の背景

池上さんは翻訳者の採用トライアルを、受ける側と審査する側の両方で経験してきました。合否を分けるのは文法や表現力以上に、専門用語をどこまで調べ切ったかであることが少なくないといいます。

Y'AKASHAの専門用語の出典付き調査機能の画面。訳語候補と出典を表示

一方、長文を分割してチャットAIに渡すと、同じ用語がページごとに異なる訳語になる、指定した用語集が途中で守られなくなる、訳語の根拠がわからないといった問題が残るとのことです。

こうした手間を減らし、翻訳者が文体や行間のニュアンスといった人にしかできない判断に集中できるようにする道具として、『Y’AKASHA』が開発されました。

主な機能

専門用語の出典付き調査

AIが業界特有の用語を、クライアント公式サイトや公式用語集、同業他社のWebサイト、業界専門メディアの優先順位でWeb調査し、訳語候補と出典を提示します。

確信が持てない場合は断定せず、信頼できる出典がなければ推測で埋めずに「出典なし」と返す仕組みです。訳語を確定するのは翻訳者となります。

用語集・文体テンプレートと用語統一チェック

クライアント別、言語ペア別に用語集と文体テンプレートを保存でき、案件ごとに適用できます。用語集はExcelの対訳表から一括登録が可能です。

翻訳後は、AIが文書全体で用語集との整合性、数字の不一致、未翻訳箇所、書式崩れをチェックします。問題箇所の再翻訳まで自律的に行います。

Y'AKASHAの用語集(対訳)と文体テンプレートの画面

バイリンガルエディタでの最終承認

原文と訳文を並べて表示し、QAフラグを確認しながらその場で修正できます。翻訳済みファイルの出力は、翻訳者がエディタで確認・承認した後にのみ行える仕組みです。

Y'AKASHAのバイリンガルエディタ画面。原文と訳文を並べQAフラグを確認できる

書式を保った翻訳と対訳Excel出力

DOCX、XLSX、PPTXを元の書式を保ったまま同じ形式で翻訳します。1文の途中で太字や色が変わる箇所も、書式の区切りを保ったまま訳すため、語順が大きく変わる言語間でも崩れにくいとのことです。

書式を保った翻訳の例。日本語の進捗報告と英訳後を左右に比較

対訳表のExcel出力にも対応しています。対応言語は日本語、英語、中国語(簡体字・繁体字)など14言語です。翻訳エンジンにはAnthropicのAIモデル『Claude』が使われています。

料金とトライアル

利用料金は月額$10の定額で、ワード数による追加料金はありません。用語集、自動QAチェック、専門用語調査、バイリンガルエディタなど全機能を利用できます。

ただし、翻訳処理に使うAnthropicのAPI利用料は、利用者自身のAnthropicアカウントに別途従量課金されます。目安は英語換算1,000語あたり約$0.7〜0.9で、文書の言語や分量により変動します。APIキーの発行と、Anthropicでの支払い方法の登録(クレジット購入)が必要です。

2026年12月31日(日本時間)までに登録すると、30日間無料で利用できます。2027年1月1日以降の登録は14日間の無料トライアルとなります。

トライアル開始時にクレジットカードの登録は不要で、メールアドレスまたはGoogleアカウントで登録するとすぐに全機能を試せます。有料プランへの切り替えはトライアル中いつでも可能で、解約もStripeカスタマーポータルからいつでも行えます。

APIキーとデータの扱い

利用者自身のAnthropic APIキーを使う方式(BYOK)です。キーはGoogle Cloud KMSで暗号化して保存され、運営側も平文のキーを読み取れない設計だそうです。

アップロードした原文書と翻訳成果物は、60日で自動削除されます。NDA案件での利用可否は、各クライアントとの契約内容に基づいて判断する必要があります。

なお、AnthropicはAPIへの入力・出力をデフォルトではモデルの学習に使用しないと公表しています(同社プライバシーセンター、2026年8月18日更新時点。フィードバック送信時などの例外あり)。

利用者の声と今後の展開

実際の案件で使っているフリーランス翻訳者からは、「調査をしっかりしてくれるので助かっています」「Phraseが使えない案件の時、膨大な用語集の参照にかかる時間を節約できました」といった声が寄せられているそうです。

池上さんは「AIは敵でも味方でもなく、使い方次第の道具です。最後の判断は翻訳者が握る」とコメントしています。

今後は利用者の声をもとに機能改善を続け、対応ファイル形式の拡充も検討されています。法人・チームでの利用については、初期設定の伴走を含む導入相談が受け付けられています。

※Anthropic、ClaudeはAnthropic, PBCの商標または登録商標です。記載の会社名・製品名は各社の商標または登録商標です。
※同社はAnthropicと提携関係になく、本サービスは同社が提供・保証するものではありません。




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