海外から見た「日本の暗部」負の企業文化とロスジェネの絶望




世界から見ると、日本はロボットによる先進技術が発達しており、犯罪が少なく、世界的にも有名な企業がいくつもある経済大国です。これらは確かに事実ですが、一方で外からは見えづらい暗い部分もあります。

その一部とも言えるのが、日本の負の企業文化とロスジェネです。このような日本が内部に抱える問題は、海外から見るとどのように見えているのでしょうか?この「日本の暗部」について、海外YouTubeチャンネル「Explained with Dom」が解説しています。




*Category:テクノロジー Technology|*Source:Explained with Dom ,keiretsu(wikipedia) ,Reuters

「米国を買収する」とまで言われた日本経済の凋落


日本には、社会で成功できず、結婚も難しく孤立してしまった何百万人もの人々がいます。彼らはロスト・ジュネレーション世代(ロスジェネ)と呼ばれ、日本の人口の約15%を占めています。一体なぜ、このような世代ができてしまったのでしょうか?

1980年代、日本は次の経済超大国として注目されていました。今日の中国と同じように、米国にとって代わり、世界経済を完全に支配するとすら思われていたのです。

その勢いは、米国の当時の新聞で「経済の真珠湾攻撃」などと報じられ、「日本が米国全体を買収するのではないか」などと騒がれていたほどです。この不安は、30年に渡る日本の驚異的な経済成長の結果でした。

当時のその経済成長を支えたのが、独自の日本の経済システムです。これの代表例が、巨大な企業カルテルと日本政府の協力により実現していた自動車産業の「ケイレツ」です。

ケイレツは、日本の国営銀行から巨額の融資という形で支援を受けていました。これにより日本の自動車メーカーは、国からの無限とも言える支援を元手に、海外へと積極的に拡大できていたのです。

また政府は、外資企業の日本市場への進出を阻止し続けていました。これは健全なシステムとはいい難いものでしたが、日本の株式市場は活況になり、日本人は大学を学位を取得すれば、大企業で堅実な仕事を得ることができていたのです。

これにより、日本企業では生涯雇用が実現していました。日本の勢いは止まらず。1991年までに日本は30年連続で急成長し、米国に次ぐ経済大国となり、経済成長とともに不動産価格や株式上場企業の価値も高まりました。

当時の日本では、投資すればするほど儲かると誰もが思い込んでいたのです。好景気と資産の増加は続き、その間、日本銀行はお金を印刷し続け、お金の用途や債権者の信用度に関係なく、求める人には基本的に誰でもお金を貸し付けました。

しかしある日、このバブルがついに弾けました。1990年、株式市場は43%下落し、バブルの崩壊に続いて不動産価値も下落。これは、日本企業へ投資する意思がなくなったことを示していました。

しかもこのバブル崩壊の後の数年間で、この経済システムの中身がインサイダー取引や株式操作、詐欺や賄賂などで完全に腐敗していたことが明らかにされました。また、実質的に無制限に融資が受けられていたため、数年前に倒産したはずのゾンビ企業が、何百社も生まれ、その企業は決して終わらない融資を受けて生き延びていたのです。

この出来事による日本の景気後退は全世代に壊滅的な影響を与え、何百万人もの人々がそこから回復することができませんでした。そして、日本の独特の雇用文化により、この影響を大きく受けたのが「ロスジェネ世代」です。





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