飛行機を利用する際、空港に荷物を預けることはよくあります。しかし、時々その荷物が「紛失」してしまいます。ヴァレリー・シバラさんも荷物が紛失した人の一人です。
しかし、シバラさんは荷物に居場所を追跡できるAppleのAirTagを忍ばせていました。そして、AirTagで居場所を確認すると、シバラさんの荷物がゴミ捨て場付近にあることが判明しました。なぜ、空港で預けた荷物がゴミ捨て場にあったのでしょうか?この出来事の詳細について、海外メディア「mashable」が解説しています。
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AirTagが示した荷物のありかとは?
シバラさんは、12月28日にユナイテッド航空を利用してシカゴからワシントンのレーガン・ナショナル空港に移動しました。ところが、ユナイテッド航空のアプリで荷物が紛失したことを告げられたのです。ユナイテッド航空に問い合わせたところ、荷物を見つけ後日自宅まで配送してくれるとのことです。シバラさんは、その提案を了承しました。
しかし、ここから奇妙なトラブルが発生します。シバラさんがAirTagの情報を見ていると、29日に空港から荷物が移動したことが分かりました。しかし、その荷物が配送されたのは、自宅から数㎞離れた場所でした。翌日も荷物の監視を続けていると、荷物は自宅ではないアパートに辿り着きました。
シバラさんは自分で荷物のあるアパートに行きました。アパートに到着すると、シバラさん自身の荷物は見つけられませんでしたが、ゴミ捨て場に空のユナイテッド航空のスーツケースがいくつかあるのを見つけたのです。シバラさんは、自分の荷物がどうなっているのか心配になりました。
I’d just like everyone to know that @united has lost track of my bag and is lying about it. My apple AirTag shows that it has been sitting in a residential apartment complex for over a day. Out back by the dumpsters, I have found other emptied United Airlines bags. pic.twitter.com/fcoq4nj3zb
— valerie szybala. (@vszyb) January 1, 2023
そこで、シバラさんはユナイテッド航空のカスタマーサービスに「AirTagが入った荷物が安全な配送センターではなく、アパートにあると示した理由を明らかにしてほしい」と問い合わせしました。しかし、カスタマーサービスは「落ち着いてください、荷物は宅配便のところにあります。必ずお届けしますから、ご安心ください」と返信しました。
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ただ、AirTagの情報では、荷物がマクドナルドに移動したこともあったようです。おそらく、荷物は車に乗せられて移動していたのでしょう。業界関係者によると「配送できない荷物は配送センターに持ち帰るのが標準的な手順」とのことです。そのため、問題のスーツケースがアパートで何をしていたのかは不明です。そして、荷物が行方不明になって3日後の1月2日に、ようやくシバラさんの元に荷物が返ってきました。
この出来事に対してユナイテッド航空は以下のように答えています。
この状況を説明するためにこのお客様と連絡を取り、彼女が荷物を受け取ったことを確認しました。手荷物配送業者が提供したサービスは弊社の基準を満たしていませんでした。サービスの不具合につながった原因を調査しています。
AirTagで情報を掴んでいたからこそシバラさんの荷物は無事帰ってきましたが、もしも何もしていなければ、他のスーツケースのようにあのアパートの〝ゴミ捨て場行き〟になっていたかもしれません。シバラさんは、今回の経験から搭乗前に荷物の写真撮影をすること、遅延や紛失した荷物は配送ではなく、空港で受け取るようにすることを推奨しています。
なお、AirTagがこのように役立ったのは今回が初めてではありません。2022年6月には、ある男性が行方不明になった荷物をメルボルン空港内のオフィスまで追跡しています。また、2022年8月には、ポルトガルを訪れたカップルが、自分たちよりも荷物の方が多くの国を見てきたと報告しています。
AirTagは1つ4,780円と高額ですが、荷物を全て無くしてしまうよりはマシな出費です。もちろん荷物がなくならないことが一番ではありますが、このように空港でさえ信用できない以上、大事な荷物にはAirTagを保険として入れておいたほうが良いかもしれません。
- Original:https://www.appbank.net/2023/02/05/technology/2389394.php
- Source:AppBank
- Author:テクノロジー記事班
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