Dropbox Dashが文脈理解AI機能を搭載! Dropbox内での利用も開始



Dropboxのファイル画面とDashのAIチャットで文脈に沿った回答を得る様子

 Dropbox, Inc.(NASDAQ:DBX)の日本法人であるDropbox Japan株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:梅田成二)は、2025年10月28日13時45分、Dropbox DashにAI機能を搭載し、Dropbox内でも利用できるようになったと発表しました。一部の米国ユーザーにはすでに提供が開始されており、数か月後にはさらに多くのユーザーへの提供が予定されています。

Dropbox DashのAI機能がDropboxに統合

 Dropboxの環境にDropbox DashのAI機能が搭載されることで、スマートな検索機能、インテリジェントな整理機能、時短に役立つ要約機能が実現されるということです。Dropboxに統合されたDropbox Dashに質問をすると、Dropboxに保存された資料やメディアに基づいて、文脈に沿った回答を取得できるようになります。

 既存のアカウントに保存されているすべてのコンテンツが学習の対象となるため、ユーザーがDropboxを使えば使うほど、Dropbox Dashの理解度が深まり、検索結果の精度も向上するということです。そのため、より関連性の高い回答が期待でき、作業の効率化に役立つ実用的な情報が取得できるようになります。

 この機能は米国のユーザーにすでに提供開始されており、利用を希望するユーザーは先行利用の順番待ちリストでの利用申し込みが可能です。また、数ヶ月後にはより広いユーザーの申し込みが可能になる予定です。

セルフセットアップが可能なアプリ版Dropbox Dash

アプリ版Dropbox Dashのホーム画面と検索・AI機能

 アプリ版Dropbox Dashは、米国ではDropboxのセールス部門を介さずにダウンロードできるようになりました。チームの規模を問わず、簡単にダウンロードでき、セットアップも数分で完了するということです。

業務に特化したAIチームメイト

 一般向けのAIツールは高性能である一方で、業務に必要なさまざまな文脈を理解するように設計されていません。AIツールの95%が試験段階を超えられず、導入の定着が難しいと言われています。

 Dropbox Dashは、Dropboxをはじめ、Slack、Microsoft 365、Notion、Canvaなど、日々の業務で使うツールと連携が可能で、パーソナライズされた検索エンジンとしても、AIアシスタントとしても利用できます。また、文脈を捉えるコンテキスト・インテリジェンスを搭載しており、日常業務で扱う多種多様なコンテンツやツールに幅広く対応しているということです。

 日本のナレッジワーカーは、AIを業務利用することで、労働生産性が上がることを最も期待しています(83.5%)。さまざまな外部ツールと連携ができるDropbox Dashは、業務効率の向上を支援するということです。

 また、日本のナレッジワーカーの18.6%は、AIを業務で利用したくない理由としてセキュリティの不安をあげています。Dropbox Dashは、ユーザーのデータを販売したり、生成AIモデルの構築に利用しないため、安全に利用が可能ということです。

アプリ版Dropbox Dashの特徴

 アプリ版Dropbox Dashの特徴として、まるで会話するように検索が可能になります。「秋の発表用のコンテンツカレンダー」のようなコンテンツから、「砂漠の夕焼けの撮影」の編集データまですばやく検索ができるということです。PDFからPNGまで、Dropbox Dashのマルチモーダル検索を使うと、同僚に質問するような自然な言葉で検索ができます。

 また、仕事に関する回答を取得できます。「クライアント提案書の最新バージョンの更新内容を教えて」「昨年のブランドキャンペーンのレポートをまとめて」とDropbox Dashに聞くだけで、タブやツールを切り替えることなく回答を得ることができるということです。得た回答を、Dropbox DashのAIを活用した文章作成機能に入れることで、次の作業工程を作ることもできます。

 Stackは、コンテンツをリアルタイムで簡単に整理、共有できるということです。ファイル、リンク、更新情報を1つの場所でまとめて管理することができ、メンバー全員が常に最新の情報にアクセスできます。「このプロジェクトの要約を作成して」と指示するだけで、そのプロジェクトに特化した回答を得ることもできるとのことです。

Dropbox DashのStack機能でプロジェクトを整理しAIが回答する画面

 アクセス管理機能でコンテンツの安全性が確保されています。Dropbox Dashは、Dropboxが常に追求するプライバシーとセキュリティの原則に則っているということです。Dropboxは、ユーザーのデータを販売したり、生成AIモデルの構築に使用しません。コンテンツの所有権を持つのは、いかなる場合でもユーザーです。

マルチモーダル機能の強化

 DropboxはAIスタートアップ企業のMobius Labsを迎え、Dropbox Dashのマルチモーダル機能の向上を目指しているということです。Mobius Labsは、大規模なマルチメディア処理に最適化された独自のAIモデルを開発しています。動画、音声、画像のいずれを扱う作業でも、Dropbox Dashでより複雑な検索や回答のワークフローをサポートできるようになります。

MCPサーバーでワークフロー連携

 Dropbox Dashは、すでに使用しているツールと連携するだけでなく、そのツール内でも動作します。Dropbox DashのModel Context Protocol(MCP)サーバーを使用すると、Claude、Cursor、GooseなどのMCP対応アプリ内で、すべてのコンテンツを安全に検索できるということです。タブの切り替えや情報のコピーペーストは不要のため、メールの作成中でもコードのレビュー中でも、Dropbox Dashがあれば簡単に必要な回答や情報が得られます。

 詳細は、ヘルプセンター(英語)を参照ください。

Dropbox Dashの利用を始めるには

 Dropbox Dashが搭載されたDropboxの利用招待を受け取っていない場合は、先行利用の順番待ちリストに登録できます。現在は米国ユーザーが登録可能で、今後数か月で利用できるユーザー数を拡大する予定です。

 米国では、Dropboxの有料プランを使っていないユーザーも、アプリ版Dropbox Dashの無料トライアル版(英語版のみ)を利用できます。




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