
面白法人カヤックは12月24日、おせち料理8品を調理しながら、その各料理をテーマにしたゲーム計9タイトルを約5時間で制作するという前代未聞の開発チャレンジを実施しました。その制作過程を追ったメイキング動画を公開しています。
メイキング動画公開
世界15億ダウンロードのゲームクリエイターたちが「おせちゲーム」を作ってみた
この動画では、キッチンでおせちを調理する約5時間と並行して、カヤックのハイパーカジュアルゲームチームが「数の子」や「伊達巻き」などをテーマに、その場でアイデアを出し合い、生成AIを活用して爆速で実装していく工程が約5分間に凝縮されています。

おせちというハイパーカジュアルゲームらしからぬテーマに戸惑いながらも、チーム全員で試行錯誤し、最高に面白がってつくる開発の裏側が公開されます。


完成したおせちゲーム9タイトル
完成した8品目・9タイトルの「ハイパーカジュアルおせちゲーム」は、2026年1月1日(元日)0時より、カヤック公式サイトにて無料公開されます。

築前に…(筑前煮)

ジャンル:物理パズル。ゲーム制作者はruさん。やばいっ!頼まれてる新築の施工がもうすぐ始まるのに建築予定地がデコボコだ!施工が始まる前に、余ってた筑前煮の具を使って急いで平らにするというゲームです。
制作者のコメントによると、筑前煮→築前に、のダジャレを思いついた時にこのゲームシステムのアイデアが降ってきたとのこと。初めは±3度の水平にしなければクリアできない鬼畜仕様でしたが、今は徐々に難易度が上がる5ステージ制になっているそうです。
数ノコ(数の子)

ジャンル:クリック。ゲーム制作者はりょうさん。数字がいっぱい出てくるので、クリックして切断しようというゲームです。偶数は半分になるけど、奇数は切れないので注意が必要で、下一桁が同じな違う数字同士がくっつくと、合体して得点になるとのことです。
制作者からのコメントでは、「数(かず)」を「のこぎり」で切ればカズノコなのでは?という発想で作ったということです。数を半分に→「偶数なら切れる」というルールに決めましたが、そこからどうゲームに落とし込むのかに一苦労したとのこと。最終的には「下一桁が一緒なら合体」としたものの、少し複雑なルールになってしまったそうです。
数ノコ2(数の子)

ジャンル:パズル。ゲーム制作者はみずたさん。数を切る特別なノコギリ「カズノコ」で数字を正しく切り分けろというゲームです。
制作者からのコメントによると、「数(かず)」を「のこぎり」で切ればカズノコ、という発想をそのままシンプルにゲームに落とし込めたということです。着想から完成までラスト30分の即興制作だったとのこと。これができてしまうAIがすごいとコメントされています。
鎌倉の矛(紅白かまぼこ)

ジャンル:放置バトル。ゲーム制作者はりょうさん。遠くから武士たちがやってくるので迎撃しようというゲームです。攻撃は自動で行われるが、どの武士を攻撃するかはクリックで決められます。何体か倒すとパワーアップが選べるので、強そうなやつを選んでみようというゲームシステムになっているとのことです。
制作者からのコメントでは、一本は3Dのゲームもあった方がいいだろう、ということで制作したということです。今は簡単な3DモデルをAIに生成させることができ、弊社でもゲームの試作品を作るときによく活用しているとのこと。本当は色々な敵やボスを出したかったのですが、横でおせち料理がどんどんできあがっていくのでまったく間に合ってませんでしたとのことです。
柔球機(八幡巻き)

ジャンル:バッティング。ゲーム制作者はえちごさん。「八幡巻き…」「やわたまき…」「柔たまき…?」「柔…球…機…!!」「ソフトボールマシンだ!!!」というコンセプトのゲームです。
制作者からのコメントでは、無理矢理ダジャレでこじつけたホームランダービーだということです。「バッティングセンターのゲームを作って」とAIに作ってもらったものの、ホームランのタイミングが相当シビアになってしまったり、普通のヒットとの差がなく気持ちよくなかったりしたので、主にバグ取りと演出の調整に時間を使ったということです。
だってマキ!(伊達巻き)

ジャンル:ノベル。ゲーム制作者はみずたさん。伊達巻きからうまれた「だってマキ!」というシミュレーションゲームです。絶体絶命の状況から、うまくマキを説得してハッピーエンドを目指すというゲーム内容になっているとのこと。ヒントは「だってマキ!」ということです。
制作者からのコメントとしては、一見オーソドックスなアドベンチャーゲームですが、中身は「知識進行型ゲーム」……プレイヤーの「理解したこと」そのものが進行条件になるタイプのゲームとしてデザインしているということです。シナリオは、その場で全部自分で書いたとのこと。ゲームシステムはAIが一瞬で作ってくれたとのことです。
Clicking東(栗きんとん)

ジャンル:クリック。ゲーム制作者はりょうさん。麻雀をしていて、東待ちでテンパイしたぞ!対面が「東」を切ったら、すぐにクリックしようというゲームです。間違えて「東」以外の牌をクリックしないように注意が必要とのことです。
制作者からのコメントでは、「とん」をクリックすれば「くりっきん、とん」でしょということで制作したということです。牛豚鶏の中から豚(トン)をクリックさせたりとか、東南西北(とんなんしゃーぺー)の中から東をクリックさせたりといったボツ作を経て、とんなんしゃーぺーって麻雀でしか言わない言葉だからもう麻雀にしちゃおう、と決めました。
エビの強兄(エビのつや煮)

ジャンル:アクション。ゲーム制作者はruさん。「俺はもっと強いエビになるんだ…!!」空高くジャンプして世界一強いエビを目指そう!というゲームです。途中で料理されてエビのツヤになると滑るので注意が必要とのことです。
制作者からのコメントでは、ブレスト段階ではアクションゲームにするくらいしか決まっていませんでしたということです。ですが、AIと相談して作っているうちにツヤ煮のツルツルした感じを活かした滑る高難易度ジャンプアクションになり、デザインにまでこだわることができたとのこと。チームメンバーの最高記録642mをぜひ越えてみてほしいとコメントされています。
素の者(酢の物)

ジャンル:間違い探し。ゲーム制作者はえちごさん。正月のトリをかざるのは七福神!あれ?おめでたい席なのに真顔でいる「素の者」がいるぞ…?30秒で何人の素の者を見つけられるかなというゲームです。
制作者からのコメントとしては、「酢の物」を「素の者」と言い換えた間違い探しゲームだということです。七福神の微妙な表情変化を時間内に作れるかギリギリでしたとのこと。ステージが進むにつれ七福神が増えて顔が小さく表示されるので、勝手に難易度が上がるのが気に入ってるとのこと。完全に偶然だそうです。
「お年賀プロジェクト」について
カヤックのお年賀プロジェクトとは、2006年より毎年元旦に実施している当社独自の年始挨拶企画です。干支やその年の技術潮流をテーマに、全社員がチームに分かれてデジタルコンテンツを制作する取り組みで、これまでにWebサービス、VR、ゲームなど、時代背景を反映した多彩な作品が公開されてきました。
年始のご挨拶としてだけでなく「つくる人を増やす」という企業理念を社内外へ示す文化的取り組みとして位置づけ、毎年のテーマに沿って制作した作品の公開にくわえ、その年を象徴する社内10大ニュースの発表を行うなど、クリエイター集団としての「ものづくりの姿勢」をお伝えする場として発展してきました。各チームが創意工夫を凝らした企画を持ち寄る恒例行事となっています。
- ハイパーカジュアルおせちゲーム:https://www.kayac.com/news/2026/01/osechi
- 面白法人カヤック公式サイト:https://www.kayac.com/
©面白法人カヤック
- Original:https://www.appbank.net/2025/12/25/iphone-application/2894802.php
- Source:AppBank
- Author:Appbank編集部
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