元Appleのデザイナー、イムラン・チャウドリ氏のスタートアップ企業Humaneが、2023年春に「最初の製品」を発表することを明らかにしました。
同氏はiPhoneやApple Watchなどの開発に携わった人物です。彼がここ5年間で秘密裏に開発を進めてきた「スマホに変わるが、ARグラスやVRゴーグルではない」革新的製品とは、一体何なのでしょうか?
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元Appleのデザイナーが開発する革新的ウェアラブル端末
チャウドリ氏は先日開催されたイベント「Voices 2022」にて「ポスト・スマートフォン時代、そしてAIがすべてを変える」というテーマで講演を行いました。
このイベントでついに明かされたのが、Humaneが開発する新製品の存在です。同社は〝iOSを作ったデザイナーの新会社〟という強烈なバックグラウンドを持ちながらも、約5年もの間「何を開発しているのか」すら明かしていませんでした。
この新製品は、ビッグ・テックが目を付けているARグラスなどとは全く異なるもののようです。実際チャウドリ氏はスマートグラスの存在を「個人と環境の間に障壁を加える」もので「侵略的」であると批判していました。
ですから、コンピューターを顔に移動させると、おかしな顔になるだけでなく、人間性も高まらないのです。なぜなら人と人とのつながりの中で、アイコンタクトが重要な役割を果たしているからです。アイコンタクトは、お互いを理解し、相手をより身近に感じられるようにします。
同社が公開したティーザーには、手とHumaneのロゴ、そして「2023年春」とだけ書かれています。テイザーではまだ何も分かりませんが、テック系メディア「9to5Google」は特許などの情報から、彼らが作っているウェアラブル端末がどのようなものなのかを分析しました。
同メディアによれば、HumaneはAndroidベースのOSを搭載した「ディスプレイを手に投影するウェアラブル端末」の開発に取り組んでいる可能性が高いとのこと。この投影技術は、下の画像のように手に映像を写すものだと考えられています。
特許では「Humaneの身体装着型ウェアラブルはカメラや3Dカメラ、深度センサーで構成される」とされています。また「手で行うエアジェスチャーを認識する可能性がある」とのこと。
別の特許では、ウェアラブルに磁石で取り付け、服の下に隠せる外部バッテリーパックも提案されています。さらに昨年Humaneが1億ドルを調達した際、米大手半導体メーカーであるクアルコムの「Qualcomm Ventures LLC」が参加したことから、同社のSnapdragonチップで駆動する可能性があるそうです。
チャウドリ氏はiOSのUIデザイン開発に大きく関わっており、スマホ時代を築きあげた重要人物といえる存在です。まだまだ謎は多いものの、同氏が「スマホ時代の終わり」を予期させる製品を開発するというのは、確かにありえる話なのかもしれません。
"How do you know it’s time for a shift?" https://t.co/ytUSGELoQX pic.twitter.com/wr96fwkKzM
— Humane (@Humane) September 25, 2020
変化のタイミングだとどうしてわかるの?
- Original:https://www.appbank.net/2022/12/01/technology/2345034.php
- Source:AppBank
- Author:テクノロジー記事班
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