歌舞伎町に響く怒号「給料を渡さないで逃げたんだよ!」出前館の委託先企業と外国人配達員がトラブル



歌舞伎町が一時、騒然。

7月20日夕方に撮影されたとみられる動画では、警察車両や複数の警察官と外国人労働者が揉み合いとなり、激しく怒号が飛び交う様子が確認できます。

一体、何がおきていたのでしょうか?

*Category:テクノロジー Technology *Source:damico7007

フードデリバリー・サービスの配達員が〝給料未払い〟を訴える

@damico7007

♬ оригинальный звук 🇷🇺🇺🇿🇯🇵 – Damico

動画におさめられた緊迫したやりとりは以下の通り。

配達員「あいつが社長になってから、みんなの給料渡さないで逃げたんだよ」

警官「渡せないんだよ」

配達員「渡せない?なんで渡せない?」

警官「お金ないんでしょ」

配達員「お金ない?」

別の配達員「口座調べたらいっぱいあるよ、出前館からちゃんと振り込まれてるよ」

※ここから罵声で聞き取り不能

この動画を投稿したdamico7007さんはコメントで以下のように状況を説明しています。

ある日本人社長が200人ぐらい外国人を働かせて、一カ月分の給料くれないからこの問題になってます。状況を警察官に説明しても外国人だから対応してくれなくて犯罪者社長を逃げされた。


— 出典:damico7007

◆ 何が起こっていたのか?

記事作成時点では情報が錯綜しているため定かなことはわかりませんが「賃金が未払いであると主張する外国人労働者が歌舞伎町の交番につめかけていた」ことは確か。なお、配達員たちが給料が未払いだと怒りをぶつけている相手は〝出前館から配達業務を受諾している業者〟のひとつであり、株式会社出前館そのものではありません。

@damico7007

動画に収められていた会話の内容をもとに情報を整理すると、出前館から委託を受けて配達員を集めたりデリバリーを行なせていた企業が〝給料の未払い〟を起こし、その企業の関係者(社長?)に直談判をしようと外国人配達員たちがつめかけたところ警察沙汰となった、というのが大まかな流れのようです。

◆ フードデリバリー業界の闇

ここで注目するべきは、動画の中で怒りをあらわにして怒号をあげているのが外国人配達員であるという点です。かなり日本語が上手い人もいますが、日本人が話す日本語でないことは明白です。つまり、被害を主張しているのは外国人労働者であり、そこから推測されることは「言語の壁や法律知識の不足から〝どうせ訴えることなどできはしないだろう〟と見られて給料の未払いの被害にあったのではないか?」ということです。あるいは「〝不法就労だから訴訟なんてできやしない〟と見られ給料が支払われなかった」という推測も成り立ちます。

これだけでも十分に問題ですが、今後明らかにされるべきは株式会社出前館がどこまでこの状況を把握していたのか?ということ。記事作成時点では、株式会社出前館からの発表はありませんが、もしも何らかの説明がなされない場合や、説明があったとしても「委託先の会社がやったことですから、わかりません」という内容であった場合には、ユーザーとしては気持ちよくサービスを使い続けることは難しいでしょう。

フードデリバリーで働く人たちは適切な給料もらえているのか? という問題や、そもそも働いてはいけない人が混ざってはいないのかという疑問、さらには配達に使用されている車両の安全性なども含め、この業界が向き合わなければならない課題は無数にあると言えるでしょう。

なお、別の投稿からも、この騒動が起きた歌舞伎町が緊迫した様子であったことがうかがえます。

翌日(2023年7月21日)には、騒ぎがあった歌舞伎町交番は平静を取り戻していました(編集部撮影)。


出前館の東京本社が11階ある渋谷区千駄ヶ谷のビル。こちらも平和な様子でした(編集部撮影)。



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