【野球】U18日本代表が台湾を破り悲願の初優勝!大会MVPは誰?



台湾で行われていた「第31回 WBSC U-18 ベースボールワールドカップ」で、日本が開催国である台湾を破り初優勝を果たしました! 意外にも高校野球の同大会では優勝経験がなかった日本代表。悲願達成の裏には、日本らしいチームワークと徹底したスモールベースボールがありました。大会を振り返りながら、今年の高校野球日本代表チームの特色を紹介します! 

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目次

【ハイライト】日本代表の今大会試合結果一覧

オープニングラウンド
・日本10-0スペイン
・日本7-0パナマ
・日本4-3アメリカ
・日本10-0ベネズエラ
・日本0-1オランダ

スーパーラウンド
・日本7-1韓国
・日本10-0プエルトリコ
・日本2-5チャイニーズタイペイ

決勝
・日本2-1チャイニーズタイペイ

実は今大会でチャイニーズタイペイに一度敗戦していた日本でしたが、決勝で見事リベンジを果たしました! WBC同様、勝負強さが光った高校野球日本代表です。


決勝では大阪桐蔭高校の前田投手が1失点完投!

今大会のスーパーラウンドでチャイニーズタイペイに一度負けていた日本は、決勝のマウンドを大阪桐蔭のエース前田悠伍投手に託します。前田投手は立ち上がり、先頭打者にヒットを許すと、ワイルドピッチと適時打で先制点を許してしまいました。前田投手に固さも見られ不安定な立ち上がりでしたが、2回以降は圧巻の投球! チャイニーズタイペイ打線を4安打1失点に抑え見事完投しました。1番から4番の上位打線にはそれぞれ一本ずつヒットを打たれましたが、下位打線は全く前田投手の球にタイミングが合っていなかった印象です。

世代を代表する左腕が決勝のマウンドで躍動しました! 

大会MVPには、横浜高校の緒方選手が選出!

大会のMVPには、優勝を果たした日本代表から緒方選手が選出されました。緒方選手はMVPの他に首位打者・最多得点・ベストナイン(2塁手)を獲得しており、4冠に輝いています! 緒方選手は所属する横浜高校が神奈川県決勝で慶応高校に破れて甲子園を逃して悔しい思いをしただけに、最後の最後で自身の高校野球人生に大きな花を添えた形となりました。今大会では主に3番として打線に大きく貢献し、日本打線に勢いをもたらした緒方選手。素晴らしい活躍でした! 

試合後のインタビューでも、「やりきれたことが自分の高校生活の中で本当に良かった。悲願の初優勝を達成するため、つなぎの野球に徹した結果が結びついてくれた」と語っており、充実した大会だったことが伺えます。

日本代表からは緒方選手の他に、沖縄尚学の東恩納投手がベストナインに選出されました。


チーム主将の小林選手が怪我で離脱もチームは固い結束

日本が悲願達成した裏で、非常に悔しい思いをした選手もいます。今大会主将として選出され大きな期待を背負っていた広陵高校の小林選手です。小林選手はファーストラウンドのアメリカ戦の守備時に、打球を追っていた味方選手と激突しそのまま入院。2日間の入院を経て退院したが、脳しんとうで決勝までの全試合を欠場しました。 

早々に主将が離脱しチームへの影響が心配されましたが、心配をよそにチームはより固く結束。ベンチには常に小林選手のユニフォームが掛けられており、選手たちのインタビューでは小林選手のために勝つという決意がひしひしと伝わってきました! チーム全員で逆境を乗り越え、より強く結束したことが今回の悲願達成にも大きな影響を与えたのでしょう。

過去5大会では2015年の準優勝が最上位

今回初優勝を遂げた高校野球日本代表ですが、これまでの最高成績は現中日の小笠原投手を擁した2015年の準優勝です。当時の選出メンバーには小笠原投手をはじめ、現日ハムの清宮幸太郎選手や現巨人のオコエ瑠偉選手もいました。今考えたらかなり豪華なメンバーですが、優勝を逃しています。今回の優勝がどれほど難しく長い道のりだったかが分かりますね! 

馬渕監督、前回大会の雪辱を果たす

今回高校野球日本代表を率いた馬渕監督は、前回に引き続き2回目の代表監督です。前回大会では惜しくも3位となっており、今回の優勝で前回の雪辱を果たした形に! 決勝終了後のインタビューでは目に涙を浮かべている馬渕監督の姿もあり、優勝に対する熱い想いがひしひしと伝わりました。

去年の悔しさを晴らし、日本に初優勝を持ち帰った馬渕監督にはあっぱれの一言! 

圧倒的な“個”不在でも全員で勝ち取った優勝

今年の高校野球はドラフト不作の年と言われ続けていました。突出したスター選手はおらず、ファンの間でも例年に比べるとあまり期待値の高くない年だったと言えるでしょう。その中で掴んだ初優勝! 野球がチームスポーツだということを改めて感じさせてくれる今回の優勝でした。メンバー選考においても野手は複数ポジションを守れる選手を軸に選び、大会を通して柔軟な起用が多かった印象です。2塁手でベストナインを獲得した緒方選手も、本来チームでは遊撃手を守っています。

選考段階からフォアザチームで柔軟なチーム作りが優勝を導いたのでしょう! 


日本球界の未来を担う若き侍たちの今後に注目!

夏の甲子園から日本を熱くさせた高校球児達。見事世界一の称号を日本に持ち帰りました。今大会で大いに活躍した選手もいれば、ポテンシャルを最大限に発揮できなかった選手もいます。しかし彼らの野球人生はまだまだ先があるでしょう。プロ野球入りを明言している選手や大学進学を決めている選手さまざまですが、今回代表に選ばれた選手を中心に新たな野球界のスターが出てくるのが楽しみですね! WBC、高校野球世界大会ともに2連覇がかかる日本。

新たに生まれるスターが日本球界の未来をより輝かせてくれることを願っています! 

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