iPhoneで撮影された奇妙な写真を、イギリスの俳優でコメディアンのテッサ・コーツさんが投稿し、インスタグラム上で話題となっています。この不思議な写真が撮影された理由について、複数の専門家が解説しています。
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「iPhone 12」で撮られた「奇妙な写真」の正体
コーツさんがインスタグラムに投稿した写真がこちら。写っているのは素敵なウエディングドレスを着たコーツさんです。一見すると普通の写真ですが、よく見ると違和感があります。
写真では、コーツさんは2枚の鏡に写っていますが、それぞれ手の位置が違います。現実のコーツさんは片腕を上に、もう片腕を下にしているのに対し、左の鏡は両腕を下ろしており、右の鏡は両腕を腰まで上げているのが分かります。
この写真を最初にみたとき、コーツさんは驚きのあまり「パニックになった」そうです。コーツさんがAppleストアでこの現象について尋ねたところ、従業員は「iPhoneはカメラではなく、コンピューターなのです」と説明したとのこと。
説明によれば、カメラが左から右へと一連の画像を撮影するときに撮影者が腕を動かしたので、写真の左右で異なる画像ができたのだそう。これらの2枚の写真を、AIが判断してつなぎ合わせたとのこと。また、このような現象が起こるのは「100万分の1」の確率だと説明されたそうです。
テックメディア「PetaPixel」はこの現象が起こった原因について、スマートフォンで行われている「コンピュテーショナル・フォトグラフィ」を挙げています。
» ‘One in a Million’ iPhone Photo Shows Three Versions of the Same Woman
Computational photography refers to the use of algorithms within a smartphone computer.People may not be aware of this, but when they click the shutter on their smartphone it takes multiple images and chooses the best elements in a very short space of time.
— 引用:PetaPixel
訳:コンピュテーショナル・フォトグラフィーとは、スマートフォンのコンピューター内でアルゴリズムを使用することを指す。人々は意識していないかもしれないが、スマートフォンでシャッターを切ると、複数の画像が撮影され、非常に短い時間で最適な要素が選択される。
一方、テック系YouTuberの「Faruk」氏はThreadsに、この写真についての説明を投稿しました。同氏が画像のメタデータを調べたところ、コーツさんの「iPhone 12」のパノラマ機能で撮影されたものであることがわかったとのこと。Faruk氏は以下のように説明しています。
» iPhone glitch photo explained. It is NOT photoshop.
iPhone12のメインカメラは4516×3874で写真を撮るが、彼女の写真は3028×3948だ。パノラマモードで写真を撮らない限りありえないことだ。腕が下がっていて、腕を動かしていたんだ。たぶん、最初に右腕を上に動かし、後から左腕を上に動かしたのだろう。一方、カメラはパノラマモードになっていて、これらすべてをつなぎ合わせた。
元のインスタグラムの投稿では、コーツさんはこれが「フォトショップでもパノでもライブ写真でもない本物の写真」だと説明していました。テックメディア「9to5Mac」によれば、この写真は実際にパノラマ写真にはなっていないものの、設定は「iPhone 12」のパノラマモードで撮られたものとのこと。
» Here’s what’s actually going on in that viral ‘glitch in the matrix’ iPhone mirror picture
一方、写真はiOSがパノラマとして認識するのに十分なほど画像が広くとれておらず、画像上にパノラマであることを示すアイコンはありません。「9to5Mac」はこれらの状況から、この写真はおそらく「失敗したパノラマ」だろうと指摘しました。
- Original:https://www.appbank.net/2023/12/04/technology/2709178.php
- Source:AppBank
- Author:テクノロジー記事班
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