Appleは9月9日、スポーツと冒険のための腕時計『Apple Watch Ultra 3』を発表しました。衛星経由の緊急SOS機能、Apple Watch史上最も大きいディスプレイ、最大42時間のバッテリー駆動時間を備えた最も先進的なApple Watchとなっています。

革新的な衛星通信機能を初搭載

　『Apple Watch Ultra 3』の最大の特徴は、双方向の衛星通信機能を内蔵していることです。ユーザーがバックカントリースキーや山道でのランニング、野外キャンプなど、モバイル通信やWi-Fiの圏外にいても、緊急通報サービスにテキストメッセージを送信したり、友だちや家族にメッセージを送ったり、位置情報を共有したりできます。

　衛星経由の緊急SOS機能では、数回タップするだけで緊急通報サービスにテキストメッセージを送信でき、緊急連絡先にも通知されます。また、自動車での重大な衝突事故や転倒を検知した際、ユーザーが電波の届かない場所にいて反応がない場合、通信衛星への視界が開けていれば、緊急通報サービスと緊急連絡先に自動で状況と位置情報を送信するとのことです。

　衛星経由の「探す」機能を使うと、すでに「探す」に登録されている連絡先に自分の位置情報を15分ごとに送信できます。さらに、衛星経由のメッセージ機能では、友だちや家族、過去30日間に連絡を取っている人となら誰とでも、テキストメッセージ、絵文字、Tapbackをエンドツーエンドで暗号化した状態で送受信可能です。

Apple Watch史上最大のディスプレイと42時間バッテリー

　『Apple Watch Ultra 3』のディスプレイは、LTPO3および広視野角のOLEDを採用したAppleの最も先進的なディスプレイテクノロジーを搭載し、Apple Watch史上最も大きいスクリーンを実現しています。LTPO3により、ディスプレイの外枠を24パーセント細くし、ケースサイズはまったく同じまま表示領域を広げることを可能にしています。

　常時表示モード時のリフレッシュレートも1分間に1回から1秒間に1回に向上し、手首を上げなくても秒針が時を刻むのを見ることができます。このリフレッシュレートに対応するよう、ストップウォッチ、タイマー、20種類を超える文字盤がアップデートされています。

　バッテリー駆動時間も大幅に向上し、日常的な使用では最大42時間、低電力モードでは最大72時間のバッテリー駆動時間を提供します。長時間の屋外ワークアウトトレーニングの場合は、低電力モードでGPSと心拍数測定をフル稼働した状態で20時間のバッテリー駆動時間を実現しています。高速充電により、15分間の充電で最大12時間のバッテリー駆動時間を提供するとのことです。

5G対応と先進的なフィットネス機能

　『Apple Watch Ultra 3』は5Gモバイル通信機能を搭載し、5Gの圏内ではより高いパフォーマンスとより優れたスループットにより、音楽やポッドキャスト、アプリのダウンロードがより高速になります。電波が届きにくいエリアでの受信を強化するため、必要に応じて2つのシステムアンテナを同時に連動させる先進的なアルゴリズムも使用して、信号強度を大幅に高めるということです。

　watchOS 26により、Apple Intelligenceを利用したフィットネス体験「Workout Buddy」を搭載しています。ユーザーのワークアウトデータとフィットネス履歴を分析し、心拍数、ペース、距離、アクティビティリング、個人のフィットネスマイルストーンなどのデータにもとづいて、セッションを通してパーソナライズされた励ましの言葉を音声で届けるそうです。

睡眠スコア機能で健康管理をサポート

　新機能の睡眠スコアにより、ユーザーが睡眠の質と体の回復力を高める方法を理解するのを手助けします。睡眠の質は時間、就寝時間の規則性、目が覚める頻度、各睡眠ステージにいた時間など、複数の要因に影響されます。

　毎日の起床時に、睡眠スコアがApple Watchの睡眠アプリで全体スコアと分類を導き出し、最も重要な要素についてわかりやすい詳細を提供するので、ユーザーは自分の睡眠を改善するために何を優先すべきかを知ることができるとのことです。

スポーツ・アウトドア活動への対応

　『Apple Watch Ultra 3』は、あらゆる種類のアスリートと冒険家をサポートする究極のスポーツウォッチとして設計されています。ランナーはスポーツウォッチで最も正確なGPSや、カスタマイズできるアクションボタン、上下動、接地時間、歩幅の長さなどの先進的な指標を利用できます。

　サイクリストは、Apple Watchで開始したワークアウトをiPhone上でライブアクティビティとして表示でき、Bluetooth対応のパワーメーターなどのアクセサリを接続すれば、ケイデンス、機能的作業閾値パワーの自動推定、パワーゾーンなど、さらに多くの指標が提供されます。

　スイマーは自動ストローク検知、ラップのカウント、SWOLFスコアを利用でき、『Apple Watch Ultra 3』はWR100の耐水性能を備えています。ハイカーはターンバイターンの経路案内を備えたオフラインマップ、ダイバーはOceanic+アプリを活用できます。

価格と販売開始日

　『Apple Watch Ultra 3』は本日より予約注文を開始し、9月19日から販売を開始されます。価格は129,800円（税込）からで、ナチュラルとブラックのチタニウムから選べます。

　新しいバンドのコレクションには、反射する糸をエッジに沿って織り込んだトレイルループや、オーシャンバンドとアルパインループの新色が加わっています。Hermèsコレクションにも、アンメールストラップに2つの新色が追加されたほか、チタニウムのバックルが付いたラバー製の新しいスキュブHダイビングストラップが追加されています。

　watchOS 26は9月16日よりApple Watch Series 6以降、Apple Watch SE（第2世代）以降、およびすべてのApple Watch Ultraモデルで利用でき、iOS 26を搭載したiPhone 11以降が必要です。衛星通信に関するすべての機能を2年間無料で利用できるとのことです。

• Apple Watch Ultra 3：https://www.apple.com/jp/newsroom/2025/09/introducing-apple-watch-ultra-3/

• Original:https://www.appbank.net/2025/09/10/iphone-news/2816991.php
• Source:AppBank
• Author:Appbank編集部