ダンテの地獄巡りローグライクカードゲーム『SHEOL INFERNO』。神曲の9つの地獄圏を舞台に、カードで悪魔と戦う



 インディーゲーム開発者のjomego76とkebitが手がける『SHEOL INFERNO』が3月28日にリリースされました。対応プラットフォームはPC(Steam)で、価格は1,700円です。

 本作は、ダンテの『神曲』に登場する地獄の9つの圏を舞台にしたローグライクカードゲームです。プレイヤーはダンテと共に地獄を巡り、各圏の守護者たちとカードバトルを繰り広げながら、最深部への到達を目指します。「汝ここに入る者、一切の希望を捨てよ」という有名な一節で始まる、古典文学の傑作をゲーム化した意欲作となっています。

地獄の各圏で異なるルールのカードバトル

 『SHEOL INFERNO』の最大の特徴は、各地獄圏で異なるルールが設定されたカードバトルシステムです。たとえば「全てのカードの合計が18になるように」「スペードかダイヤのカードのみ使用可能」「同じ数字のカードを使わない」といった、圏ごとに設けられた独特な制約の中でプレイヤーは戦略を練る必要があります。

 戦闘では手札からカードを選択し、指定された条件を満たしながら敵を倒していきます。ローグライク要素により、デッキ構成や敵の配置は毎回変化するため、同じ圏でも常に新鮮な挑戦が待ち受けています。また、戦闘で使用したカードは墓地に送られ、プレイヤーは墓地画面で使用済みカードの履歴を確認できるため、戦略の見直しにも活用できます。

神曲の世界観を忠実に再現したビジュアル

 本作は中世の古文書やタロットカードを思わせる、手描き風の繊細なカードイラストが印象的です。赤と黒を基調としたゴシック調のデザインが、地獄という舞台の不穏さと荘厳さを同時に表現しています。

 第3圏「暴食者の地獄」では三頭犬ケルベロスが、第1圏では羊のような異形の存在が登場するなど、各圏には『神曲』に登場する象徴的なキャラクターや怪物が配置されています。背景には各圏の詳細な説明文も表示され、原作への理解を深めながらゲームを楽しめる構成となっています。

デッキ強化とリソース管理

 ゲーム内通貨であるコインを使用して、ショップでカードパックを購入できます。新しいカードを入手することでデッキを強化し、より困難な地獄圏での戦闘に備えることが可能です。ショップのラインナップは定期的に更新されるため、どのタイミングで何を購入するかという戦略的な判断も重要になります。

 また、ゲームには「FASTER RUN」というタイム記録機能や「GLOBAL RANK」といったやり込み要素も搭載されており、効率的な地獄巡りを目指すプレイヤーにとって長期間楽しめる要素が用意されています。

 『SHEOL INFERNO』は現在Steam向けに1,700円で販売中です。非常に魅力的な世界観のゲームですが、残念ながら日本語には対応していないためその点だけ注意してください。




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