Appleは10月15日、パワフルな『M5チップ』を搭載し、快適なデュアルニットバンドを付属した『Apple Vision Pro』を発表しました。最新バージョンでは、パフォーマンス、ディスプレイのレンダリング、バッテリー駆動時間、快適さが向上し、同時にvisionOS 26がもたらす革新的な機能や、まったく新しい空間アプリとApple Immersiveのコンテンツを提供します。

アップグレードしたVision Proは、ユーザーに一段と快適なフィット感をもたらすソフトでクッション性のあるデュアルニットバンドも付属し、ウィジェット、新しいPersona、インタラクティブな「ジュピター」の環境などの革新的な空間体験を実現するvisionOS 26と、さらに多くの言語に対応したApple Intelligenceの新機能を搭載しています。
App Storeには100万を超えるアプリや数千ものゲーム、Apple TVアプリには数百の3D映画があり、Apple Immersiveでは近日ライブ配信予定の選りすぐりのNBAの試合を含む、まったく新しいシリーズや映画を楽しめます。M5とデュアルニットバンドを導入したVision Proは本日から予約注文でき、10月22日(水)から全国で販売を開始します。
M5チップによるパフォーマンスの飛躍的な進化

M5は、より高速かつスムーズで反応の良い体験をApple Vision Proのユーザーにもたらし、同時に、より先進的な空間体験やイマーシブな体験を生み出す新たな機会をデベロッパに提供します。
第3世代の3ナノメートルテクノロジーを使用して設計されたVision ProのM5は、先進的な10コアCPUを搭載し、より高いマルチスレッドパフォーマンスを実現しています。アプリやウィジェットの読み込み時間の高速化や、より反応の良いウェブブラウジングなど、システム全体でさらに高速な体験を生み出します。
次世代の10コアGPUアーキテクチャにより、ハードウェアアクセラレーテッドレイトレーシングおよびメッシュシェーディングに対応するので、デベロッパは『Control』のようなゲームで照明、陰影、反射に驚くようなディテールをくわえることができます。

ディスプレイとリフレッシュレート

M5搭載のApple Vision Proは、カスタムマイクロOLEDディスプレイ上でピクセルを前世代と比較して10パーセント多くレンダリングでき、よりくっきりとしたテキストと、より精細なビジュアルにより、さらに鮮明な画像を実現します。
また、Vision Proは、ユーザーが周囲の状況を見る際に、モーションブラーを軽減するために最大120Hzまでリフレッシュレートを上げることができ、Mac仮想ディスプレイを使用する時にもさらにスムーズな体験を提供します。
M5搭載のVision Proは、12のカメラ、5つのセンサー、6つのマイクからの入力を処理する専用のR1チップと連係し、12ミリ秒以内に新しい画像をディスプレイにストリーミングすることで、リアルタイムで周囲の世界を映し出します。
バッテリー駆動時間とAI機能

高性能のバッテリーは1回の充電で、最大2.5時間の一般的な使用、および最大3時間のビデオ再生に対応します。そして、バッテリーを電源に接続すれば、自宅やオフィスで、または通勤中に、Vision Proをさらに長い時間使うのも簡単です。
16コアNeural Engineにより、AIを活用した機能の実行速度が向上し、Personaの収録や写真の空間シーンへの変換などのシステム体験では前世代と比較して最大50パーセント速く、他社製アプリでは最大2倍速くなっています。
JigSpaceのようなデベロッパはM5を活用して、空間コンピューティングとデバイス上のAIを組み合わせた企業向けの新しい使用事例を開拓しています。AppleのFoundation Modelフレームワークを使用した、Vision Pro向けの新しいJigSpaceアプリは、Apple Intelligenceの中核であるデバイス上のモデルを活用して複雑な情報をわかりやすく示します。
デュアルニットバンドがもたらす快適なフィット感

デュアルニットバンドはさらに快適なフィット感をユーザーにもたらします。立体的かつ一枚に編み込まれた上部と下部のストラップが、クッション性、通気性、伸縮性を持つユニークな二重リブ構造を作り上げています。

下部のストラップには柔軟性のあるリブ生地を使い、さらに快適さ、バランス、安定性を持たせるため、釣り合いを取る重りの役割を果たすタングステンのインサートが組み込まれています。

また、2つの機能を持つ直感的なフィットダイヤルで、ユーザーは理想的なフィット感を得られるよう細かい調整ができます。新しいデュアルニットバンドには、S、M、Lのサイズがあり、別売りで購入でき、前世代のApple Vision Proにも対応しています。お客様はiPhoneのApple Storeアプリを使って、自分にぴったりのサイズを簡単に見つけることができます。
visionOS 26がもたらすパワフルな空間体験
visionOS 26がApple Vision Proにパワフルな空間体験をもたらします。ウィジェットがユーザーの空間にシームレスに統合され、Vision Proを装着するたびに再表示されるので、時刻や天気をチェックしたり、音楽やポッドキャストを再生したり、空間を写真で飾ったり、ChatGPTにアクセスしたりするのが簡単になります。
Personaが大幅に進化し、FaceTimeなどのアプリでのコミュニケーションをより自然で親しみやすいものにします。空間シーンは生成AIを使用して写真にリアルな奥行きを与え、思い出をいきいきとよみがえらせます。
ユーザーは人気のアクションカメラによる180度、360度、広視野角のビデオを再生できるので、映像を意図された通りの見え方で楽しむことができ、クリエイターはこれらのフォーマットのビデオをSafariやVimeoのようなアプリで公開できます。
この秋提供されるiPadOS 26.1により、Apple Vision ProアプリがiPadに登場し、新しいコンテンツを見つけたり、アプリとゲームのダウンロードを予約したり、ヒントを確認したり、自分のVision Proの情報にすばやくアクセスしたりするための新たな優れた方法をユーザーにもたらします。
100万超のアプリと豊富なコンテンツ

Apple Vision Pro向けに提供されているアプリの数は100万を超え、そのうち3,000以上はvisionOS専用に作られたアプリです。ユーザーは『HomeByMe』や『Lowe’s Style Studio』で夢のマイホームをデザインしたり、『Balenciaga』でクローゼットに衣類をそろえたり、『Christie’s Select』や『Art Authority Museum』で素晴らしいアート作品を鑑賞したりできます。
『Epic Earth』や『Explore POV』で世界中の驚くような場所を探検したり、『Space Vision』で現実の空間をプラネタリウムに変えたり、『D-Day: The Camera Soldier』で過去を旅することもできます。
Apple Immersiveの新コンテンツ

Apple Immersiveはストーリーテリングの可能性を再定義し続け、Vision Proのユーザーは新しいシリーズや映画をApple TVアプリで楽しむことができます。Audi F1 Project、BBC、HYBE、Red Bullによる新しいタイトルが今後数か月の間にApple Immersiveで配信開始される予定です。
また、Apple TVアプリは日本では150以上の3D映画を提供し、『スーパーマン』『ジュラシック・ワールド/復活の大地』『ヒックとドラゴン(2025)』『ウィキッド ふたりの魔女』など最近のヒット作を取りそろえています。

CANAL+とMotoGPによる『Tour De Force』は現在、Apple TVアプリで視聴可能です。Red Bullの『Backcountry Skiing』では、視聴者はレベルストーク(カナダ、ブリティッシュコロンビア州)の大自然を訪れ、世界のトップフリースキーヤーたちが人里離れた手付かずの斜面で自身の限界に挑む姿を見ることができます。

空撮による旅のシリーズ『Elevated』の最新エピソードでは、ティム・ロビンスさんがメーン州の上空から眼下に広がる複雑な海岸線、澄んだ湖、オレンジや深紅や金色など秋の色彩であふれる森を視聴者に案内します。
ゲーム体験の進化

超高解像度のディスプレイ、先進的な空間オーディオシステム、低レイテンシーにくわえ、マルチデバイスペアリングに対応したSony DualSenseなどの人気のゲームコントローラを含む多様な入力方法での反応の良い操作によって、Apple Vision Proでのゲーム体験がレベルアップしました。



プレイヤーは『風燕伝:Where Winds Meet』や『POOLS』『Sniper Elite 4』などのiPad向けゲームや、『Porta Nubi』や『Glassbreakers: Champions of Moss』などの楽しい空間ゲーム、PortalやSteam Linkのようなアプリを使ったゲーム機向けやパソコン向けの最新タイトルを楽しめるようになります。
また、PlayStation VR2 Senseコントローラーへの対応により、プレイヤーは6自由度の高性能モーショントラッキング、指の接触の検知、バイブレーションへの対応を備えた新しいレベルのイマーシブなゲームをプレイできます。PlayStation VR2 Senseコントローラーに対応して最初に提供されるゲームには、『Elu Legend』『Pickle Pro』『Ping Pong Club』『Spatial Rifts』などがあります。
『Glassbreakers: Champions of Moss』は11月13日にApple Arcadeで公開され、Apple Vision Pro向けサービスで利用可能な200を超える楽しいゲームにくわわります。
プロユーザーと企業向けの機能強化

Apple Vision Proでは、ユーザーはワークフローを驚くほどパワーアップさせたり、クリエイティブなビジョンを実現するための新しい方法を発見したりできます。アーティストはCrayonやDa Vinci Eyeなどのアプリを使って新しい作品をデザインできます。
写真家はどのような場所でも、どのような光の条件下でも、Mac仮想ディスプレイでMacBook ProのPixelmatorを使い、画像の色精度を調整できます。映画制作者はiPhoneで撮影したパノラマ写真や空間ビデオなどの空間メディアを大型の曲面ディスプレイで見ることで、どこにいてもロケ地を探せます。
また、プロのユーザーは、Apple ParkにあるSteve Jobs Theaterを座席まで再現した環境の中で、Keynoteを使ってプレゼンテーションを組み立て、リハーサルを行うことができます。Vision Pro用に作られたデジタルペンシルの『Logicool Muse』を使うと、ユーザーは新たなレベルの精密さで創作や共同作業ができます。
企業での活用事例

世界中の企業は日々、Apple Vision Proの空間コンピューティングの力を活用して、設計、教育、ヘルスケア、販売などの分野において、新たなソリューションを創出し、業務を合理化しています。
シミュレーションや指導のソリューションを専門とする多国籍テクノロジー企業のCAEは、実物に忠実な操縦室の環境とシナリオを導入し、パイロットが専門施設外でVision Proを使ってトレーニング活動を完了できるよう支援しています。

Porscheでは、一部のショールームで、納車される前にドライバーが新車を視覚化し、パーソナライズできます。また、Visageはデジタルコンテンツと現実の世界をシームレスに融合させることで高品質の3次元医用画像を提供し、UC San Diego Healthなどの病院が患者のケアを改善するのに役立っています。
環境への取り組み
Apple 2030は、素材、電力、輸送という3大排出源による製品の炭素排出量を削減することで、2030年までにApple全体のカーボンフットプリントにおいてカーボンニュートラルにするというAppleの野心的な計画です。
Apple Vision Proは、フレームとバッテリーの筐体に100パーセント再生アルミニウム、すべてのマグネットに100パーセント再生希土類元素、バッテリーに100パーセント再生コバルトを使用して作られています。Vision Proは長く使えるように設計されており、エネルギー効率と安全な化学に関するAppleの高い基準を満たしています。
価格と販売について
M5チップとデュアルニットバンドを導入したApple Vision Proは599,800円(税込)から購入できます。ストレージ容量は256GB、512GB、1TBから選べます。
日本、オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、香港、アラブ首長国連邦、英国、米国では本日より、M5チップとデュアルニットバンドを導入したApple Vision Proの予約注文を開始します。中国本土とシンガポールでは、10月17日(金)から予約注文を受け付けます。
M5チップとデュアルニットバンドを導入したApple Vision Proは、日本、オーストラリア、カナダ、中国本土、香港、フランス、ドイツ、シンガポール、アラブ首長国連邦、英国、米国では、Apple Store直営店で10月22日(水)から販売を開始します。韓国と台湾ではその後販売を開始する予定です。
お客様はオンラインでApple Vision Proのデモを予約できます。デモは、Apple Vision Proを販売するすべてのApple Store直営店で実施しています。最新のVision Proのデモでは、新しいデュアルニットバンドも紹介します。
Apple Vision Proには、新しいデュアルニットバンド、ライトシーリング、2つのライトシーリングクッション、デバイス前面用のApple Vision Proカバー、ポリッシングクロス、バッテリー、USB-C充電ケーブル、40Wダイナミック電源アダプタ(最大60W対応)が付属しています。
新しいデュアルニットバンドは16,800円(税込)で別売りで購入できます。Apple Vision Proトラベルケースは34,800円(税込)で購入できます。視力矯正が必要なユーザーのために、ZEISS Optical Inserts — Readersは16,800円(税込)で、ZEISS Optical Inserts — Prescriptionは24,800円(税込)で提供されます。
Logicool Museの価格は19,800円(税込)で、オンラインのApple Storeで10月29日(水)に注文受付を開始します。11月上旬に販売を開始する予定です。
- Apple Vision Pro:https://www.apple.com/jp/apple-vision-pro/
- デモ予約:https://www.apple.com/jp/retail/instore-shopping-session/session-selection/?topic=visionpro
- Logicool Muse:https://www.apple.com/jp/shop/product/HS9U2J/A/logicool-muse
- Original:https://www.appbank.net/2025/10/16/goods-books/2847361.php
- Source:AppBank
- Author:Appbank編集部
Be the first to comment