アップルは12月4日、『Apple Watch』の高血圧パターンの通知機能が日本で本日より利用可能になったと発表しました。

高血圧パターン通知機能について

　同機能は、血圧の高い状態が続くパターン、つまり高血圧パターンが検出された場合にユーザーに通知できるものです。『Apple Watch』の光学式心拍センサーからのデータを使用して、ユーザーの血管が心臓の鼓動にどのように反応するかを分析します。

　アルゴリズムはバックグラウンドでパッシブに動作し、30日間にわたってデータを確認します。高血圧パターンの兆候が一貫して検出されるとユーザーに通知されるということです。

　これにより、『Apple Watch』を着用するだけで、高血圧に関連した情報が得られるため、ユーザーに自身の健康に関する貴重な洞察が提供され、早期発見や治療開始につながる可能性があります。

高血圧の健康リスク

　高血圧は、心臓発作、脳卒中、腎臓疾患につながる修正可能な主要リスク因子であり、全世界で約13億人の成人に影響を及ぼしています。高血圧は無症状の場合が多く、多くの人が定期的に医師の診察を受けておらず、医療機関での受診時にも1回の測定では見落とされやすいため、診断されないままになることが珍しくありません。

科学的検証と臨床研究

　同機能はアップルのすべての健康機能と同様に、厳格な科学的検証にもとづいています。先進的な機械学習と、総参加者数10万人を超える複数の研究から得られたトレーニングデータを使用して開発されました。

　その性能は、参加者数2,000人を超える臨床研究で検証されています。同通知が高血圧パターンのすべての症例を検出するわけではありませんが、『Apple Watch』の広範な普及により、最初の1年以内に、診断されていない高血圧パターンを抱えた100万人を超える人々に同機能から通知が届くと予想されています。

対応デバイスと利用上の注意

　高血圧パターンの通知は、『Apple Watch Series 9』以降と『Apple Watch Ultra 2』以降で利用できます。同機能は、22歳未満の方、高血圧と診断されたことがある方、妊娠中の方による使用を目的としたものではありません。

　ユーザーが高血圧パターンの通知を受け取った場合は、同通知や血圧計で記録した血圧について、医師に相談することが推奨されています。長期間定期的に家庭血圧を測定することは、詳しい状態の把握に役立ち、高血圧の早期発見に有用です。

• Original:https://www.appbank.net/2025/12/05/iphone-application/2879018.php
• Source:AppBank
• Author:Appbank編集部