PayPayが実店舗決済で初の1位に! キャッシュレス決済利用実態調査



実店舗での現金とキャッシュレス決済の利用頻度を地方別に示したグラフ

 SBペイメントサービス株式会社は12月24日、実店舗におけるキャッシュレス決済および現金払いの利用実態に関するアンケート調査の結果を公開しました。

調査概要

 この調査は2025年11月12日から12月3日にかけて、1年以内に実店舗でキャッシュレス決済を利用した10~90代の男女3,051人を対象にインターネットリサーチで実施されました。全国を調査地域としており、実店舗での決済利用動向を幅広く把握する内容となっています。

キャッシュレス決済派が全体の72.7%

 実店舗で現金とキャッシュレス決済がどちらも使える場合の利用頻度を尋ねたところ、全体で29.7%が「すべてキャッシュレス決済を利用する」と回答しました。「すべてキャッシュレス決済を利用する」または「どちらかというとキャッシュレス決済を利用する」と回答した割合を合計すると72.7%となり、キャッシュレス決済派が大多数という結果です。

 地方別で見ると、キャッシュレス決済派が最も多かったのは関東地方で76.8%でした。また、「LINEMO」「ahamo」「povo」「楽天モバイル」などのオンライン専用ブランドや格安SIMを利用するユーザーは、キャッシュレス決済派が8割を超える結果となっています。

スマートフォンキャリア・ブランド別の現金とキャッシュレス決済利用頻度を示すグラフ

キャッシュレス決済を選ぶ理由

キャッシュレス決済を選ぶ理由を「ポイント還元」「スムーズな支払い」などで示したグラフ

 実店舗でキャッシュレス決済を利用する方に、キャッシュレス決済を選ぶ理由を尋ねたところ、「ポイント還元があるから」と答えた方が61.3%で1位でした。次いで「支払いがスムーズだから」(56.1%)、「現金の持ち合わせがなくても支払えるから」(36.0%)が続く形です。

キャッシュレス決済への対応を重視する人は69.4%

実店舗でキャッシュレス決済対応を重視する人の割合を示した円グラフ

 実店舗を選ぶ際、キャッシュレス決済に対応しているかどうかをどの程度重視するかを尋ねたところ、「とても重視する」または「やや重視する」と回答した方の割合を合計すると69.4%となり、約7割の方が実店舗でキャッシュレス決済への対応を重視していることが分かりました。

 これまでに実店舗でキャッシュレス決済に対応していなかったことが原因で、支払いをやめた経験はあるか尋ねたところ、全体で39.1%の方が「ある」と回答しています。年代別で見ると、若年層でとくに多い傾向が見られ、20代は60.3%と最も高い割合でした。

キャッシュレス決済非対応が原因で支払いをやめた経験の有無を年代別に示したグラフ

 実店舗でキャッシュレス決済が利用できないことがわかったとき、その店舗に対してどのような印象を持つかについては、「不便・面倒だと感じる」(35.4%)が最も高く、一方で「とくに気にしない」方も35.4%と同割合です。次いで「対応が遅れていると感じる」(27.1%)、「再訪しにくいと感じる」(19.7%)、「不親切だと感じる」(9.2%)と続く形です。

キャッシュレス決済非対応の店舗に抱く印象を「不便」「対応が遅れている」などで示したグラフ

PayPayが初めて1位に クレジットカード決済を上回る

実店舗でよく利用するキャッシュレス決済手段を男女別に示した棒グラフ

 直近1年間で、実店舗でのキャッシュレスでよく利用する支払い方法を尋ねたところ、男女ともに1位は「PayPay」、2位は「クレジットカード決済」、3位は「楽天ペイ」でした。男性4位は「交通系IC」で、女性4位は「WAON」となっています。

 利用するスマホのキャリア別で見ると、ソフトバンク系とKDDI系のスマホを利用するユーザーは「PayPay」をよく利用し、NTTドコモ系、楽天モバイルのスマホを利用するユーザーは「クレジットカード決済」をよく利用することが分かりました。

スマートフォンキャリア別の実店舗でよく利用するキャッシュレス決済手段のグラフ

 とくに注目すべき点として、2024年に1位であった「クレジットカード決済」を抜いて「PayPay」(30.6%)が初めて1位となりました。また、2024年と比べて「PayPay」「楽天ペイ」「au PAY」「メルペイ」「J-Coin Pay」を利用する方の割合が増加していることが分かりました。

実店舗で最も利用するキャッシュレス決済手段を男女別に示した棒グラフ
2018年から2025年までのキャッシュレス決済手段の利用推移を示した表

 実店舗で、キャッシュレス決済に対応していたら嬉しい場所を尋ねたところ、1位が「飲食店」(55.8%)、2位が「病院・クリニック」(53.9%)、3位が「自動販売機」(42.3%)という結果です。

キャッシュレス決済に対応していたら嬉しい場所を「飲食店」「病院」などで示したグラフ

顔認証決済への関心 20代で54.3%

顔認証決済の利用意向を年代別に示したグラフ

 実店舗で、顔認証決済ができるとしたら使ってみたいと思うか尋ねたところ、全体の34.8%が「やってみたい」「少しやってみたい」と前向きな意向を見せています。とくに20代では54.3%と、過半数の方が顔認証決済に関心があることが分かりました。

 顔認証決済について、「やりたくない」と回答した方以外に、どのようなシーンで顔認証決済を使ってみたいか尋ねたところ、「大荷物を持っているとき」(40.1%)が最も多く、「年齢確認が必要なとき」(32.4%)、「LIVE会場など本人確認が必要なとき」(29.8%)と続いています。両手がふさがっている時や、決済以外での認証が必要な場面でニーズが高いことが分かりました。

顔認証決済を使ってみたいシーンを「大荷物」「年齢確認」などで示したグラフ

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