亡くなったあとにだけ家族へパスワードを届ける! 終活アプリ『SouSou』に新機能『キーバンク』、11月1日提供開始



SouSouの新機能キーバンクの告知。パスワードを亡くなったあとに家族へ届ける

株式会社そうそうは11月2日、デジタル終活アプリ『SouSou』の新機能『キーバンク』を11月1日に提供開始したと発表しました。

『キーバンク』は、スマホのロック番号やサービスのログイン情報を暗号化して預かり、本人が亡くなったあとにだけ、あらかじめ指定した家族へ引き継ぐ機能です。

登録データと鍵を分けて保管する仕組み

『キーバンク』は、生前に情報を登録する段階、もしものときに逝去を確認する段階、逝去後に指定した相手だけへ届ける段階の3つで動作します。

キーバンクの仕組みを生前・もしものとき・逝去後の3段階で示す図

同社は、生前は家族にも教えたくない一方で、亡くなったあとには必ず必要になるパスワードの扱いが、デジタル終活を進めにくくしていると考えているとのことです。

10カテゴリで登録でき、項目ごとに引き継ぎ相手を指定

登録できる情報は、スマホなどの端末情報、銀行、証券・保険、クレジットカード、電子マネー・ポイント、サブスク、WEBサービス、SNS、公共料金など、10のカテゴリです。

登録した項目ごとに引き継ぐ相手を指定でき、逝去判定で逝去が確定するまで、本人以外は内容を見られません。

SouSouアプリの登録手順を示す3つのスマホ画面。カテゴリ選択、情報入力、引き継ぐ相手の選択

マイナンバーカードの電子証明書で逝去を確認

逝去の確認には、マイナンバーカードの電子証明書が使われます。同社が電子証明書の有効性を日次で確認し、失効を検知すると、本人と『SouSou』でつながりのある人の電子署名によって逝去が確定します。この仕組みは「デジタル逝去判定」と呼ばれています。

判定する人を事前に指定する必要はなく、遺族が死亡届などの書類を用意する必要もありません。

データが盗まれても読めないよう3段階で保護

万一同社のサーバーが不正アクセスを受けても、登録内容を読み取られないよう、3段階の対策が取られています。

1つ目は、金庫と鍵を分けた保管です。登録内容は本人の端末上で暗号化してから保管され、開けるための鍵は同社のサーバーに置かれません。鍵は、生前は本人のスマホに、亡くなったあとは引き継ぐ相手のスマホにだけあります。

金庫と鍵を分けて保管する仕組みの図。暗号化データはサーバー、秘密鍵はスマホ内

2つ目は、内容を開くときの本人確認です。引き継ぐ相手が内容を開く際も、マイナンバーカードによる本人確認が必要で、確認がなければ開けません。

3つ目は、そもそも情報を持たない設計です。マイナンバー(個人番号)やマイナンバーカードの暗証番号は取得・保存されません。クレジットカードの番号、有効期限、セキュリティコードも登録できない仕様です。

利用開始時と閲覧時の本人確認にも活用

マイナンバーカードは逝去確認だけでなく、本人確認にも使われます。利用開始時と、引き継ぐ相手が内容を開くときに、国の基準を満たした認証基盤で確認が行われるため、氏名やアドレスだけの登録と比べて、なりすましで内容を開かれにくくなるとのことです。

開発の背景として挙げられたデータ

同社は背景として、スマホの中だけで完結する契約が増えている点を挙げています。日本経済新聞(2024年8月)によると、主要なネット銀行の口座数は5年で倍増して4,000万を超えました。ICT総研(2024年末時点)では、有料の動画配信サービスの利用者は3,450万人とされています。

国民生活センターには、故人のスマホのロックが解除できずネット銀行の契約先がわからない、IDやパスワードがわからずサブスクを解約できない、といった相談が寄せられています(2024年11月公表)。

MS&ADインターリスク総研の調査(2026年5月、デジタルサービス利用者500人)では、デジタル終活の必要性を感じている人が86.0%だった一方、完了している人は3.0%でした。

トレンドマイクロの調査(2026年2月)では、パスワードの管理方法は「記憶」が40.9%、「紙のメモやノート」が34.3%となっています。

企業からの個人情報流出についても、東京商工リサーチ(2026年10月)によると、上場企業による100万件以上の漏えいは2026年だけですでに10件にのぼり、過去最悪のペースだということです。同社は、パスワードの預け先には「持たない」「預かっても読めない」設計が求められるとしています。

「行き場のないパスワード」の課題3点とキーバンクによる解消を示す図解

料金・対応OS・利用条件

利用料金は5件まで無料です。プレミアムプランは、提供開始記念の特別価格として買い切り4,980円(税込)で、支払いはApp StoreまたはGoogle Playのアプリ内課金で行われます。

対応OSは、iPhoneがiOS 16.0以降、AndroidがAndroid 9以降(NFC搭載機種)です。

利用には『SouSou』の会員登録とマイナンバーカードによる本人確認が必要です。引き継ぐ相手も『SouSou』でつながり、『キーバンク』の初期設定を済ませておく必要があります。

『SouSou』の概要と代表コメント

『SouSou』は、マイナンバーカードを活用したデジタル終活サービスです。エンディングノート、タイムカプセルレター、メモリアルページなどの基本機能は無料で利用できます。

2026年9月からは、メッセージとリンベルのカタログギフトを、逝去後の誕生日や記念日など指定した日に届ける『タイムカプセルギフト』も提供されています。今後は、保険や携帯電話などのパートナー企業との連携を通じて、逝去後の各種手続きの簡略化を目指すとのことです。

SouSouのサービス紹介図。キーバンクとタイムカプセルギフト、デジタル逝去判定

代表取締役の日下上総さんは、自身も父を亡くした経験に触れ、「没後の手続きを進めるなかで、免許証のコピーを送るだけで重要な書類が届いたり、名前を入力するだけでアカウントの手続きが進んだりしました。本人確認がこれほど甘いのに、家族が本当に必要な情報にはなかなかたどり着けない」と述べています。

代表コメントの株式会社そうそう 代表取締役 日下 上総。グレーのジャケット姿

さらに、「パスワードをめぐる不安をできるだけ小さくして、ご本人もご家族も、穏やかに過ごせる時間が少しでも増えればと願っています」とコメントしています。




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