現在「イナゴ」の大群が農作物を食い荒らし、世界の各地で被害を与えています。もし、イナゴの生態や思考を把握できれば、農作物を守ることができます。
そこでドイツのコンスタンツ大学の研究者たちは、仮想現実などを用いてイナゴの生態を調べました。この研究の詳細について、海外YouTubeチャンネル「Tom Scott」が解説しています。
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イナゴの生態を調べる最新の研究とは?
研究者達はイナゴが集団行動できるのは「人間の目には見えない個体間の複雑な相互作用のネットワーク」があるからだと考えました。そのようなネットワークがなければ、数百平方キロメートルに及ぶ大群になることは困難です。
そこでイナゴを大きな球体の上に乗せ、行動を観察してみました。この球体はイナゴが動くにつれ回転するため、移動し続けることが可能です。また、周りのモニターに砂漠の映像や他のイナゴを映し出すこともできます。
イナゴは人間のような奥行き知覚を持っていません。そのため、このような仮想空間であれば、イナゴは本当に群れの中にいると勘違いするのです。
また、動く球体の上にイナゴを固定し、仮想の群れと行動させ、判断の根底にある神経信号を解読する研究も行われました。
続いての研究では、巨大なスペースに数千匹のイナゴを解き放ちます。そして、各イナゴに識別するための小さなタグを取り付け、30台以上のカメラで追跡します。
この研究ではイナゴの大群がどのように作物を食べるかなどの観察も行われました。
また障害物を与えて、どのようにイナゴが回避するかなども調べられました。
現時点ではイナゴの生態を全て理解できていません。しかし、研究を続けてイナゴの行動を理解できれば、農作物が食い荒らされるような被害を回避することができるかもしれません。
- Original:https://www.appbank.net/2023/11/11/technology/2626446.php
- Source:AppBank
- Author:テクノロジー記事班
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