通信不要で災害時も安心! 音声通訳アプリ「VoiceTrans+」が対応言語を50言語に拡大



VoiceTrans+アプリの画面表示と、通信不要・50言語対応・データ収集なしの特長を示す図

株式会社CL-SYSTEMは8月25日、完全オンデバイス型の多言語音声通訳アプリ「VoiceTrans+(ボイストランス プラス)」について、iOS版・Android版の対応言語を19言語から50言語に拡大したと発表しました。あわせて、繰り返し使う言い回しをワンタップで読み上げる「定型フレーズ」機能も追加されています。対応言語の拡大と機能追加は8月18日に実施されたとのことです。

「VoiceTrans+」は、音声認識・翻訳・読み上げのすべてを端末内の大規模言語モデルで処理する音声通訳アプリです。インターネット接続を必要とせず、会話の内容が端末の外に送信されない仕組みになっています。

電波の届かない地下街や機内、海外でSIM・ローミングが使えない場所、通信障害や災害で回線が途絶した状況でも、話すだけでその場で双方向に通訳できるとのことです。

開発の背景にある課題

同社によると、訪日外国人の増加により観光・宿泊・交通・医療の現場では多言語対応が日常の業務になりつつある一方、既存の音声翻訳サービスの多くはクラウド処理を前提としており、通信が不安定な場所や回線が途絶した状況では機能しないという課題があるとのことです。

とりわけ災害時は避難所や被災した観光地で、案内・誘導・安否確認といった伝達が必要な場面で通信インフラそのものが失われることが少なくないといい、同社は医療現場向けシステム開発で培った知見をもとに「通信環境に依存しない通訳」という設計を出発点に据えたと説明しています。

対応言語を50言語に拡大

日本語・英語・中国語(簡体字/繁体字)・韓国語などの主要言語にくわえ、トルコ語、オランダ語、ポーランド語、ウクライナ語、スウェーデン語、フィンランド語、ネパール語、テルグ語、マラヤーラム語、ジャワ語など31言語が追加され、計50言語に対応しています。技能実習・特定技能で来日する人々の母語や、東欧・北欧・南アジアの言語が幅広く含まれているとのことです。

VoiceTrans+の4つの機能ポイント(定型文、翻訳手直し、パック共有、ログ印刷)と対応言語一覧

新機能「定型フレーズ」でワンタップ読み上げ

「こちらへお越しください」「保険証をお願いします」といった繰り返し使う言い回しを登録しておき、一覧からタップするだけで即座に読み上げる機能です。翻訳の待ち時間が発生しないため、窓口・受付・避難所の案内など、同じ案内を何度も繰り返す場面で有効とされています。

会話の吹き出しを長押しするだけでその場で定型フレーズに登録でき、相手の言語を切り替えれば登録した同じ文がその言語で読み上げられます。定型フレーズもすべてオフラインで動作するとのことです。

幅広い端末での動作に対応

端末の性能に応じて軽量モデル(E2B)と高精度モデル(E4B)を自動選択し、iPhone 12クラスの端末でも動作するとのことです。Pixel 10シリーズ(Tensor G5)やSnapdragon 8 Elite搭載機ではAI専用プロセッサ(NPU)対応モデルが自動選択され、さらに高速に動作するとされています。

想定される利用シーン

同社が想定する利用シーンとして、以下のような場面が挙げられています。

  • 災害・防災:避難所での案内、被災した外国人観光客への情報伝達、通信障害時の窓口対応
  • 観光・宿泊:チェックイン、館内案内、食物アレルギーなど繊細な確認事項のやり取り
  • 医療・介護:問診・受付での対応(Pro版では会話の外部送信を無効化可能)
  • 交通・公共窓口:地下鉄駅など電波の届きにくい場所での案内
  • 海外渡航:SIM・ローミングが使えない環境での日常会話
機内・地下街、海外、災害時、受付などVoiceTrans+の想定利用シーンを示す図

プライバシーへの配慮

通常の音声通訳・音声認識・読み上げはすべて端末内で完結する仕組みです。外部との通信が発生するのは、利用者が任意でネットAI連携機能(Claude/Gemini/OpenAI)を使う場合と、ライセンスの有効性を確認する場合のみとなっています。

ネットAIへ送信されるのは利用者が選択したテキストのみで、初回オプトイン同意制(既定はオフ)です。また、守秘義務を伴う業務では、パック名を「pro_」で始めることで会話の外部送信を自動的に無効化できるとのことです。

価格プランと無料トライアル

価格は一般版がApp Store(iOS)で年額1,500円、Google Play(Android)で年額1,620円となっており、音声翻訳・パック・単語登録などの全機能が利用できます。

Pro版はApp Store(iOS)で年額8,000円、Google Play(Android)で年額6,500円で、一般版の機能にくわえて医療などの専門用語パックが利用可能です。初回7日間は無料トライアルとして全機能を試せるとのことです。

無料期間の終了後はいずれかのプランへの登録が必要で、登録・解約はストアからいつでも行えます。なお、表示価格は目安であり、実際の支払い額は利用するストアや国、為替、税により異なるとのことです。

VoiceTrans+の一般版・Pro版の料金体系とダウンロード用QRコード

動作環境とダウンロード

動作環境はiOS 17.0以降、iPadOS 17.0以降、macOS 14.0以降(Apple M1以降)、Androidとなっています。提供形態は自動更新サブスクリプション(1年ごと)で、初回起動時のみAIモデル(約2.6GB/標準、約3.7GB/高精度)のダウンロードが必要で、Wi-Fi環境が推奨されています。以降は通信不要で動作するとのことです。

前回リリース時点でGoogle Play審査中とされていたAndroid版も提供が開始されており、今回の50言語対応はiOS版・Android版の双方に適用されています。




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