太陽が青くなると人類が滅ぶワケ




星や惑星がどのように光るかは、その星の温度によって決まります。例えば低温の星は赤く、高温の星は青く光ります。

もし、太陽が青くなるほど高温になったら、地球や生命にどのような影響を与えるのでしょうか?これについて、科学系YouTubeチャンネル「What If」が解説しています。




*Category:テクノロジー Technology|*Source:What If(1),(2),wikipedia

青い太陽が人類に与える甚大な影響


宇宙で最も温度の低い星は約1,750°Cで、より多くの赤い光を放っています。一方、最も温度の高い星は40,000°C以上で、より青く光っています。

そして、太陽の表面温度は6,000°Cで、青と赤の波長をほぼ等しく放射しています。そのため、宇宙から太陽を見ると、白っぽく見えるはずです。

しかし、地球から見ると、太陽は黄色く見えます。その理由は、地球の大気に窒素が多く含まれているからです。また、赤い光や黄色い光は波長が長いので目に届きやすく、青い光は波長が短いので目に届きにくいという性質もあります。

ちなみに、空が青く見えるのは、波長の短い青い光が散乱しているからです。

まずは、いくつかの明るい青い星を例に上げてみましょう。青い星の中で最も温度が低いのは、オリオン座の中で最も明るいリゲル星です。この星の表面温度は太陽の約2倍の約11,000°Cです。そして、少なくとも4万倍ものエネルギーを放出しています。また、リゲル星の直径は太陽の79倍もあります。

もし太陽がこれほど大きければ、水星を飲み込んでしまうでしょう。さらに、地球の気温も大幅に上昇するはずです。

太陽がより巨大化し、温度が高い青い星になってしまったら、りゅうこつ座イータ星のようになってしまうかもしれません。りゅうこつ座イータ星の、表面温度は40,000°Cで、太陽の6倍以上の熱さです。


驚くべきことは、りゅうこつ座イータ星が太陽の100万倍ものエネルギーを発していることです。もし太陽がこれほど高温なら、今の500万倍は明るくなっているはずです。

ただ、プラズマの激しい噴出は、地球を定期的に焦がすでしょう。そして、致命的な量の紫外線を浴びることになります。

当然、この暑さに耐えられるわけがありません。ほんの一瞬でも外に出れば、オーブンの中に入ったような熱さになります。青い太陽は、骨などの体のすべての組織を一瞬にして焼き尽くしてしまうでしょう。

もし、太陽の高熱に耐えられたとしても、膨大な量の紫外線を浴びるという問題もあります。膨大な紫外線は、肌にしわを作り、老化を進め、癌になるリスクを上げます。

さらに、目が日焼けした状態になってしまい、視力も大幅に低下します。紫外線のせいで視界がぼやけ、目がものすごく痛くなるはずです。積雪の反射などによる紫外線の刺激で、目の結膜・角膜に炎症が起こる雪盲のような症状になるでしょう。

また、青い光は健康にも影響を与えます。青い光はメラトニンの量を抑制します。そのため、青い光の量が増え、メラトニンの量が減ると、睡眠が浅くなります。睡眠不足になることによって高血圧、糖尿病、心不全になるかもしれません。

そして、青い光は人間以外にも多くの影響を与えます。屋外の植物は小さく、太く、葉の色が濃くなります。高強度の青い光は、1日に少なくとも12時間の日照を必要とするレタスやホウレンソウ、ジャガイモなどの長日植物の成長を促進します。一方で、長い日照時間を嫌う他の植物はすべて枯れてしまうでしょう。

もし太陽がりゅうこつ座イータ星のように巨大になったら、新しい食事で何を食べるかよりももっと重い問題に直面することになります。

太陽の新しい、信じられないほど強い重力は、太陽系を崩壊させます。地球をはじめ、すべての惑星がそれに飲み込まれるはずです。

巨大な太陽に飲み込まれようとしている時に、地球が少し横向きになり、宇宙空間に弾き出されたら幸運です。そうすれば、太陽の重力に捕らわれず、宇宙を彷徨う星として生きていけます。ただ、すぐに凍りついて死んでしまうでしょう。

太陽が青く燃え巨大化したとしても、破壊が永遠に続くわけではありません。

りゅうこつ座イータ星のような星は、早く生きて早く死ぬというライフスタイルを持っています。この星は約300万年という若い年齢で、すでに燃料の供給に限界が近づいています。そして、今後10万年以内に超新星爆発を起こす可能性があります。

もしも太陽が青く光るほど高温で、早く死ぬこととなれば、地球の生命も早く消えることとなるでしょう。その日を迎えるまで、生命体が生き延びられるとは思えませんが……。なお、現在の太陽は約45億歳で、科学者たちはあと70億年は燃え続けると予想しています。


地球上の最古の生命は、約37億年前にさかのぼります。その時、太陽はすでに8億歳でした。その頃、もし太陽がりゅうこつ座イータ星のように高温で明るく燃えていたとしたら、生命が存在する何億年も前に地球は超新星爆発に巻き込まれていたことでしょう。

間違いなく言えることは、地球、生命が快適に生存するためには、今の太陽の温度がちょうど良いということです。






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