20~30代では「従来の検索<AI検索」と信頼度が上回る! 全世代の2人に1人がAIを検索の代替として活用



生成AI、AIOの活用率に関する実態調査のメインビジュアル

 株式会社PRIZMA(https://www.prizma-link.com/press)は2025年10月29日10時00分、「生成AI、AIOの活用率についての実態調査」を実施したと発表しました。

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 同調査では、正社員として勤めている20代~50代の男女1,022人を対象に、生成AIやAI検索の活用状況について調べています。

生成AIの使用率は年代で大きく異なる

年代別の生成AI使用率と使用頻度を示すグラフ

 調査結果によると、生成AIの使用率は年代が若いほど高い傾向が明確に示されました。20代が72%、30代が65%、40代が52%、50代が48%となっています。

 使用頻度については、20代・30代では「週4~6日」と回答した方が最も多く、毎日使用している方も1割以上となりました。一方、40代・50代では「週1~3日」の回答が最多となり、若年層と比較すると使用頻度が下がる結果となりました。

 年齢とともに利用頻度が低下する傾向は、AIリテラシーや業務内容の違いを反映していると考えられます。しかし、40~50代でも半数がAIを活用しているという現状を踏まえると、中堅・ベテラン世代の間でも、実務や情報収集にAIを取り入れる動きが着実に広がっていると言えるでしょう。

活用レベルは30代が最も高い

年代別の生成AI活用レベルを示すグラフ

 生成AIの活用レベルについては、「検索の延長線上で利用する(レベル1)」と回答した割合が高く、依然として基礎的な使い方にとどまっている層が多いことがうかがえます。

 一方で30代では、「意図した成果物を得るために工夫して利用する(レベル2)」と回答した人が4割を超えており、より実用的かつ目的に応じた活用を行っている傾向が示されました。

 さらにレベル3(ツールや機能を組み合わせて利用)やレベル4(業務プロセスに組み込んで利用)といった高度な活用については、20代や30代においても一定の回答があり、積極的に生成AIの活用を行っていることがわかります。

生成AIの用途は「検索の代替」が最多

生成AIの主な用途を示す棒グラフ

 生成AIの用途について尋ねたところ、世代別で大きな差はみられず、「従来の検索の代替として(Google検索などの代わりに調べ物をする)」が最多となっています。

 次いで「情報収集(ニュース・事例・トレンドなどをまとめて把握する)」「一次検索(調べ始めのきっかけとして概要をつかむ)」と続きました。検索エンジンの代替だけでなく、調査や知識の整理といった情報探索全般に活用されている実態が浮かび上がりました。

 一方で、「資料作成(24.3%)」「文章作成(20.7%)」といったアウトプットを生み出す用途でも一定数の活用が見られるものの、情報取得系の用途と比べると少数にとどまっています。

AI Overviewsは若年層で活用が進む

年代別のAI Overviews活用状況を示すグラフ

 2025年からGoogleが導入したAI Overviews(AIによる概要表示)についても調査が行われました。

 AI Overviewsの認知・活用状況を尋ねたところ、「AIモードの活用」や「検索完結」、「参考にする」などAI Overviewsを活用する方は20代で半数以上と最多となり、50代では3割以下と最も少なくなりました。

 注目すべき点として、従来の検索結果や上位サイトから情報を得るのではなく、AIモードやAI Overviewsのみで検索を完結する人が、若年層では2~3割に達しているという結果も見受けられます。つまり、AIによる情報が単なる検索の補助にとどまらず、「有益な回答」として受け入れられている傾向が、とくに若年層で強まっていることがわかります。

生成AIやAI Overviewsを活用して行った情報収集後の活用事例

 生成AIやAI Overviewsを活用して収集した情報を、実際にどう活用したのか尋ねたところ、「検索結果をきっかけに自ら調査を深める」「業務資料への活用」「顧客対応への応用」など、具体的な実践例が挙げられました。

 ・提案されたサービスを検索した。(20代/女性/神奈川県)

 ・確認のために参照先のWebサイトを自分で閲覧した(20代/男性/東京都)

 ・検索結果をもとに企画、提案を行った(30代/女性/熊本県)

 ・プレゼン資料に使用(30代/男性/大阪府)

 ・検索結果を参考に顧客対応を行った(40代/女性/千葉県)

 このように、生成AIは単なる情報収集ツールにとどまらず、実際の業務アクションやアウトプットに直結する活用が進んでいることがうかがえます。

AI情報への信頼度は年代で二極化

AI推薦商品・サービスへの信頼度と魅力を示す年代別円グラフ

 生成AIやAI Overviewsが推薦する商品やサービスに対して、信頼性や魅力を感じやすいかどうか尋ねたところ、「とても感じやすい」「感じやすい」が20代~30代では半数以上、40代は約4割、50代では約3割となりました。

 若年層はAI情報を「信頼できる新しいソース」として受け入れやすい傾向があります。対して、年代が上がるほど慎重になり、AI情報に出典や根拠を求める傾向が強いと考えられます。

20~30代では「AI検索の方が信頼できる」がわずかに上回る

従来の検索とAI検索の信頼度を比較する年代別円グラフ

 従来の検索とAIによる検索のどちらをより信頼しているかについて尋ねたところ、20代・30代では従来の検索よりAI検索の方が信頼していると回答した方がわずかに上回る結果となりました。

 さらに注目すべきは、「どちらも大きな差はない」とする回答を含めると、20代では約8割(79.9%)、30代では約7割(72.4%)が、AI検索に対して少なくとも従来検索と同程度の信頼を寄せているという点です。

 そしてこの傾向は、40代(67.3%)や50代(67.1%)においても同様であり、どの年代でもAI検索を一定程度信頼できる手段とみなしている層がすでに多数派となっているでしょう。

調査概要

調査のまとめ

 今回の調査から、生成AIは若年層を中心に高い使用率を誇る一方で、40代・50代といった中堅~ベテラン層にも着実に浸透し始めていることが明らかになりました。利用頻度や活用レベルには年代差が見られるものの、いずれの世代でも2人に1人以上が日常的にAIを活用しており、「検索方法の1つ」として位置付けるだけでなく、情報収集のスタイルそのものが変化している様子がうかがえます。

 特に注目すべきは、従来の検索エンジンとAI検索を比較した際、「どちらも大きな差はない」とする回答が全世代で最多となっている点です。AIによる検索がすでに一定の信頼を獲得し、年齢に関係なく受け入れられつつある段階にあることを示しています。

 調査テーマは「生成AI、AIOの活用率についての実態調査」で、調査期間は2025年10月7日~10月8日です。調査方法はPRIZMAが提供する調査PR「PRIZMA」によるインターネット調査で、調査人数は1,022人となっています。

 調査対象は調査回答時に正社員として勤めている20代~50代の男女で、モニター提供元はPRIZMAリサーチとのことです。

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