訪日外国人の移動を変える! S.RIDEが海外配車アプリと連携する新サービスをリリース



S.RIDEのロゴが入ったタクシー車両

 S.RIDE株式会社は11月27日、海外の配車アプリと『S.RIDE』を連携させる新サービスをリリースしました。2026年春より、準備が整った海外配車アプリとのサービス接続を順次開始する予定です。

インバウンド需要の急速な拡大に対応

 日本政府観光局(JNTO)によると、2025年10月の訪日外客数は約389万6,300人となり、同月として過去最高を更新しています。また、2025年9月時点で年初来の累計訪日外国人数は過去最速で3,000万人を突破しました。

 インバウンド需要が急速に拡大する一方で、多くの訪日外国人が「言語」「決済」「アプリ仕様の違い」などにより、移動時に不便を感じていることが課題となっていました。

新サービスの仕組みと特徴

S.RIDEと海外配車アプリ連携の新サービスシステム図

 本サービスは、海外配車アプリから送られた配車リクエストをS.RIDEのシステムに連携し、提携タクシーへ配信する仕組みです。訪日外国人は、普段使用している海外配車アプリの操作だけでS.RIDE提携タクシーを手配でき、言語や決済仕様の違いによる負担を軽減できます。これにより、S.RIDEが強みとする高い配車成功率やスピーディーな配車時間などを、海外アプリ利用者にも提供されます。

 さらに、本サービスは導入時の現場負担が極めて少ない点も大きな特長となっています。特別な機器の新規設置や大規模なシステム改修は不要で、タクシー事業者はS.RIDEとの契約のみで海外配車アプリからのリクエストを受け付けられるとのことです。タクシードライバーは、通常のS.RIDE配車と同様に海外配車アプリからの注文を受けられるため、新たな操作を習得する必要もありません。

関係者にもたらされるメリット

 タクシー事業者にとっては、S.RIDEが強みとするビジネス需要にくわえて、海外配車アプリからの送客により新たな需要を取り込めるようになります。とくに空港、ホテル、観光地といった訪日外国人の利用が多いエリアでは、実車率向上が期待されるとのことです。

 また、海外配車アプリにとっても、S.RIDEが連携する都内約1万2千台、全国2万台以上のタクシーネットワークを活用してサービスを提供できる点が大きな利点となります。

 さらにS.RIDEにとっても、本基盤により訪日外国人という新たな利用層への接点が強化され、利用機会の拡大が見込まれます。

今後の展開

 S.RIDEは、2026年春の稼働開始後、アジア、北米、欧州など、複数地域のプラットフォームとのサービス接続を段階的に拡大していく予定です。さらに将来的には、S.RIDEユーザーが海外渡航時にも現地タクシーを利用できるような国際的な相互連携の可能性についても検討を進めているということです。

『S.RIDE』のサービス概要

 『S.RIDE』はソニーグループのAIとIT技術を活用して開発されたタクシーアプリです。対応エリアは宮城県、茨城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、静岡県、愛知県、石川県、大阪府、熊本県となっています。

 主なアプリ機能として、個人向けおよび法人向けのタクシー配車(いますぐ呼ぶ、予約(空港定額含む)、事前確定運賃)が提供されています。また、クレジットカードの事前登録によりアプリからの配車でスムーズなネット決済が可能です。流しからの乗車でも車載タブレットからネット決済が可能な『S.RIDE WALLET』が利用できます。

 経費精算プログラムとの連携、メールでの電子領収書発行にも対応しており、対応決済はS.RIDE Biz、Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、Apple Pay、CAB CARDモバイル決済です。

 ※”S.RIDE”(エスライド)はS.RIDE株式会社の登録商標です。




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