ロシア海軍の「スパイ・イルカ」狙いは〝人間のダイバー〟



ロシア海軍が飼育しているとされているスパイイルカについて、英国国防省から新情報が公開されています。

*Category:サイエンス Science *Source:@DefenceHQ ,Science Alert

ロシア海軍が「スパイイルカ」を増強


ロシア海軍は以前から、イルカをスパイ目的で利用しているということが指摘されています。

ロシアの「イルカ」スパイを発見か ノルウェー沖

ノルウェーの北極海沖で発見されたロシア製のハーネスを付けたシロイルカが、ロシア海軍に訓練されたものである可能性が高いと、ノルウェーの専門家が指摘している。

海洋生物学者のオードン・リカルドセン教授によると、このハーネスには小型カメラホルダーが取り付けられており、ラベルからサンクトペテルブルクのものだと判明した。このハーネスは、ノルウェーの漁業従事者の手で外されている。


— 出典:BBC

英国国防省による最新資料によれば、この「訓練された海洋哺乳類」の数がほぼ倍増してるとのこと。

資料によれば、ロシア軍がスパイイルカを育成している理由は「ダイバーを抑制するため」とされています。


画像によれば、港には哺乳類の浮き檻が2倍近くに増えており、そこにはバンドウイルカがいる可能性が高い。北極海では、海軍はシロイルカやアザラシも使用している。ロシアはさまざまな任務のために動物を訓練しているが、セバストポリ港に収容されているのは敵のダイバーに対抗するためのものである可能性が高い。


— 出典:@DefenceHQ

科学メディア「Science Alert」はこれについて、イルカは水中でダイバーがいることを操縦者に知らせたり、居場所を特定しやすいようにタグをつけたりするのに使われるかもしれないと指摘しています。このイルカの水中での速度は時速約29キロメートルで、泳ぎが得意な人間の時速約10キロメートルを大きく上回るとのこと。

そのため、気づかれずに通り過ぎようとするダイバーを発見するためには、イルカはとても役に立つと同メディアは指摘しています。また、海洋生物であることから、ダイバー側からは発見されたことが分かりにくいのもメリットです。

英国国防省によると現在、セヴァストポリの港周辺には7頭のイルカが就航しているとのこと。これらのイルカは、特別に設計されたクレードル(揺りかご)に載せられてボートに運ばれ、基地内を移動することもできるそうです。2014年のクリミア侵攻以来、ロシア軍はセバストポリを支配しており、ウクライナ軍の明確な標的となっています。

もちろん、防衛線はイルカだけではありません。対魚雷ネット、深度計、ロケットランチャーなどの広範なネットワークがセヴァストポリを守っており、これらをダイバーが突破した場合、イルカがそれを発見するのです。

ロシア海軍は何年も前から海洋生物を配備していると考えられています。以前から、謎のロシアの機器を搭載したイルカが、人間に対して異常な親しみやすさを見せているのが目撃されてきました。

なお、イルカを訓練して軍事利用しようとしたのはロシアだけではありません。近年ではアメリカがイルカを訓練して海底地雷を探させる実権を行うなど、このような試みは1960年代から続いています。




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